あとがき(Observation)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。


『REFLECTOR』は、1話ごとに独立した恐怖を描きながら、全体としてひとつの連鎖した“観察の記録”を形成しています。


それぞれの登場人物が残した断片が、最終的にひとつの像として浮かび上がる構造を意識して執筆しました。


このシリーズに通底するテーマは、「知ることの代償」と「観察する者の責任」です。


科学・宗教・愛情・倫理──すべての行為は、誰かを“見つめる”ことで成立し、その反射が新たな現象を生み出す。


それが《REFLECTOR》という装置の本質であり、同時に私たち自身の生き方そのものでもあります。


もしあなたがこの本を閉じた後も、ふとした瞬間に「誰かに見られている」と感じたなら――それはきっと、まだ観察が終わっていないということ。


どうか次のエピソードでも、この記録の続きを見届けてください。


観察者であるあなたへ、心からの感謝を。

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