第17話 転生 ~貴依と久遠~
東の大陸の王、
当たり前だが、何万年と生きてきた
そして、子供たちはとにかくやんちゃだった。
ほとんどじっとしていることがなかった。
いつも三人で
シオンから預かったはいいが早々に
「シオンのヤツ、どう育てていたんだ?」
そして、子供たちの世話係として若い夫婦の魔性を連れてきた。
幼馴染同士で結婚したばかりだった。
「
「
二人は
「子育てどころか、子供のことも分からないのに、一気に三人だからな。
「はじめまして。
三人はじっと二人を見つめて、そして三人揃ってニッコリと笑った。
その日から、
二人は基本、子供たちの好きにさせたが、ダメなことはダメとはっきりと教えた。
善悪の区別を
三人とも二人に
二人はいつも三人をギュッと
三人は二人に
「
三人が白い小さな花を
「まあ、なんて可愛いお花。ありがとうございます」
「
三人が
そんな
三人は親を知らない。
この世界に生み出されてから、ずっとシオンと四人で世界を旅してきた。
シオンは世界のことを三人に教えた。
そして三人の体に流れる血の記憶について話した。
シオンは三人に
三人にとってシオンは絶対だった。
だから
三人にとって初めて知る親の愛情でもあった。
だが、三人を見た瞬間にそんな不安は吹き飛んでしまっていた。
三人が可愛すぎたのだ。
だから、三人との生活はとても楽しいものだった。
そしてお母さんになることだった。
三人の子供たちもスクスクと育った。
毎日、
「
ある日、
「ヤクソク?何をですか?」
「大きくなったら
「…。
意味を
「うん!
その後ろで
「…そうなんだ、
「そうですか。別に
七歳の子供とはいえ竜の子だ。
その瞳が見るものは確かなのだろうと感じていた。
それから子供たちはいつも
子供たちが話す中にいつも
三人にとって、特に
三人の子供たちはとても喜んだ。
このまま
自分たちの子育てと両立できるかは分からなかった。
日々、大きくなる
三人は嬉しそうにお腹を
「
そして
三人の子供たちはただ黙って見ているしかなかった。
初めて見る
人の感情に敏感な竜の子の三人は大好きな
苦しかった。
三人の様子を見て
三人は突然、
周囲の大人たちもいつも通りに子供たちを可愛がった。
それ以降、三人だけの生活が始まった。
三人は新しい世話係を
もう十二歳になろうとしていたから、
自分のことは自分で出来ると
そして静かに二人だけの生活を始めた。
月日が経ち、三人の竜は成長し
東の大陸のために
そして
その四人が死後、
このまま人間として
どうにかして自分と同じ時間を歩ませたかった。
城から北の方角、とある街の一角に森があり小さな集落が
そしてその住人の名前を呼んだ。
「久しぶり。元気だった?」
「まあ、
「二人にお願いがあって。
この子たちを
この子たちの親になってくれないかな?」
「
二人は驚いて
「俺を守ってくれていた戦士。人間だった。
今度は魔性として生まれさせたい。
同じ時間を一緒に生きていきたいんだ」
「私は母親になれるのですね?」
「
ありがとうございます」
「俺のほうこそ、ありがとう」
そして日々大きくなるお腹を見て
待ちに待った日、
三人とも、とても元気に泣き声を上げた。
その泣き声を聞いて
昔、聞くことが出来なかった我が子のことを想って泣いた。
そして新たに自分の手元に来てくれた三人の
そして腕の中で元気に泣く
「そう、無事に生まれたの?良かった」
そして、もう一人、
「みんな、早く俺のところに戻って来い」
fin
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