第五話 お盆の紫色の灯
両者の顔見合わせから数日後の夜、結花の両親はある人物のところに会いに行っていた。
「お待たせ致しました。辰朗前社長殿。この度は誠にありがとうございました。」
「おう、いいってものだぜ。例のあれさえ手に入れるならな。」
「ええ、お約束通り最終取引はあの結婚式が最高に盛り上がっているときに行う手筈は整っています。」
「くれぐれもよろしく頼むぜ。」
「こちらこそどうぞよろしくお願いいたします。」
そういって結花の両親は頭を深く下げた。そして、結花の父はとある風呂敷を前社長に渡していた。
暑さのせいか夜は窓を開けていないといけなかった。そして両者は気づかなかった。お盆の真夜中に現れる紫色の灯火の存在に。
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