第30話 お仕置き
ドーンっという音と土煙が辺りに上がった。土煙が徐々に晴れていった…。
「やったか??」
「分かんねー。見えないからな。」
そう皆で話していたら声が聞こえて来た。
「ちょっと、家の子になんて事してくれちゃってるの!」
土煙があがりその場を皆一斉にみるとクマと手を繋いだ怠そうな少女がホワイトウルフの横にいた。後ろにはゴーレムだろうか?がいた。
天使!!!!
「いや、違うから…。」
《どうして出て来た?危ないだろ。》
喋った!!!!
「そりゃそうでしょ。神獣フェンリルなんだから。んでなんで何もしてないのに攻撃したの?」
「神獣フェンリル様だとは知らず…殺気を感じたので…。」
「そりゃこの子だって警戒するでしょ?君達勝手にこの子の聖域に入ったんだから。それに君達が呑気に大勢で森に入ったせいで森が騒がしいしね。」
《フロラー国の王族、貴族か…。何故森に入った?また昔を繰り返すつもりか?冒険者達は巻き込まれたか…。》
「全て私のせいだ…。」
そうして王子?は合った事を全て語り出した…。
「馬鹿なの?違うやり方合ったでしょ?巻き込まれた冒険者や辺境伯やお姉さんたまったもんじゃないじゃん!」
「馬鹿とはなんだ!王子殿下だぞ!」
「煩いなぁー。森で王族、貴族通用すると思うの?自分の力が全てじゃん。自分はぬくぬく護られて手は汚さない。森の危険性すら分かってない。だから王族、貴族は嫌いなんだよ!」
「俺もだ!!」
「僕も。」
「私も。」
「俺もだな。」
「ワシも。」
「私もですわ。」
「はぁ?前伯爵とルリアまで裏切るのか!?」
「言わせて貰いますが私は何度も辞めたいと言って来たのに却下して来たのはそちらですわ。誰が好き好んで諜報や暗殺したい等と思いますか?私が平民と男爵の子供だからって。」
「ワシの場合は危険な場所を護らされ、一匹でも魔獣が逃げ街に入れば辺境伯のせいになったからな。貴族と言うより平民に近い扱いを受けて来たからな。」
「そうだね…。未だ反省してないのはそこの王子と護衛騎士のあんただけだ。腹の底でフェンリルの力を使いたいと考えてるからな。なんで自分の力で何とかしようとしないの?なんで人任せなの?冒険者達や他の皆に色々言われて表では反省した振りをしてるけど、自分は王子なのに平民に色々言われなきゃならないんだ…とか貴族なのに…とか未だ思ってるじゃん!全然反省してないじゃん!」
「はあ?謝ってたのは建前って事か!?」
「うん。そうだね。」
《流石はフロラー国の王族、貴族だな。腐っているな。》
それから私は素早く手刀を繰り出し王子と護衛騎士を眠らせた。
「冒険者さん達マジックバック持ってる?」
「あぁ、あるがどうするんだ?」
「メノウ北側の聖域ギリギリにこの2人運べる?」
《可能だが、どうするんだ?》
「1回誰の手も借りず生きて行く様にする必要があるからテントとポーションと必要最低現の食料マジックバックに入れて放置する。頑張れば何処かの国に辿り着けるでしょ?武器も大丈夫なようだし…。」
《成る程な…。話しではどうせ死んだ事になってる見たいだし腐った根性叩き治すには丁度良いな。冒険者達、ポーションと食料とテントを入れマジックバックを渡せ。》
冒険者達は言われた通り動き出した。
「お姉さんと辺境伯もそれでいい?」
「ええ。」
「ワシも大丈夫だ。」
冒険者達に手伝って貰いメノウの上に王子と護衛騎士を乗せてから転移魔法で皆で北側のギリギリの聖域に王子と護衛騎士を置いてマジックバックも置きまた転移魔法で家迄飛んだ。
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