第13話機械族の修行中に遭難者を助けだす

俺の名前はホシイノブシゲ。我ら一同は機械族の依頼を受けて破壊されたMSの残骸を回収してレストアする仕事の為シベリアの大地を探索していた。


「周辺に敵反応は無しか・・・。オオヨドよアベンジャーが死んじまったのはこういう警戒時には痛いよな」


「確かにそうですね。ですがやるしかないですねぇ」


とまあ、そんな会話をしてると見張りをしていたアヤコから報告が入る。


「ボス。8時の方向距離1000で黒煙が上がっているぞ。どうする迎撃するか」


「もちろんだ。総員戦闘配置につけ。ミトラ達は先行して情報収集を頼むできるか」


「問題ないぞ。いつも通りホバーバイクに乗って威力偵察すればいいのだな」


「スマンな。手間をかける」


そんな会話をしつつ彼女たちが飛び出したのを見た我々もまた戦闘準備をはじめATとMSの出撃準備を始めていた。


そして10分後偵察をしたミトラ達からの報告により大型ラプチャーを含む敵機10前後の部隊と判明したので我らはトレーラー数台のコンボイの護衛を機械族の皆さんに任せて我々は即座に出撃し、ミトラから再び報告が入る。どうやら商人らしきキャラバンが襲撃されているという情報だった。


「これは一刻を争うぞ。オオヨド急ぐぞ」


そんな感じで襲撃現場に急行した我々であったが例のキャラバン隊は手遅れに近い状況であった。


「ギンたちはミトラと合流後掩護にまわれ俺が敵と相手する。行くぞ」


という感じで大量のラプチャーたちを撃破してとりあえず周囲をクリアした状況となった。


「ミトラ。お前たちは生存者の救助、保護に当たれ。俺は周囲を警戒する」


「ボスわかったぞ」


そのような状況で生存者の救助を行ったわけであるが、どうやら救助活動をあらかた終わるも。


「ボス、後方から連絡だ。敵の増援が向かってる。数は100以上だという。あと5分でこちらに来るそうだ」


「何。わかった。お前たちは必要最低限の装備を残してあとはすべて放棄して急いで撤退しろ。俺はお前たちを援護する」


そして皆を退避させたのち俺も撤退するべく行動をするが・・・


「マスター間に合わないようですね。敵が撤退中の味方を攻撃しようとしてます」


「そうか。じゃあ俺たちができることはその攻撃の矛先をこちらに向けさせて撤退する部隊の時間を稼ぐぞ」


そんな感じで大立ち回りをしたが、数の暴力には勝てずに機材は大破、全損状態になってしまった。


「敵をどうにか駆逐はしたがこっちも機材が全損だな。とりあえずオオヨドが無事なのが幸いか。さて、オオヨドよ、武器弾薬と生命維持キットをもって機体を乗り捨てるぞ」


「ええ。言われずともすでにそうしてますよ」


で、俺たちは全損した機体を捨てて機械族の村に戻ろうとすると近くの残骸から物音がしたので俺たちはいつでも武器を取り出せる状態にしてその物音がする場所に近づくとどうやら女性が残骸から抜け出そうとしていたのを見てすぐに助け出す。


「お前は人族か珍しいな。私の名前はエカテリーナ。君たちの名前を知りたい」


「そうか俺はホシイノブシゲ。扶桑に籍を持つがたまたまキャラバンの襲撃を察知したので迎撃しただけの話。お前たちを助ける意図があってのことではない」


「そうなのか。だが、この様子だと皆は全滅とみていいだろうな」


「そうだな。エカテリーナだったか。見たところお前さんはこのあたりの辺境伯のご令嬢というところでいいのか」


「そうだが、もっとも後継者争いに負けて十字架教に無理やり入信させられて聖地巡礼の旅の護衛にやられたがこのざまではな」


「そうか。とりあえずここにいても凍死しかねん。とりあえず周りの残骸から使えそうな装備と食料を確保してとりあえず近くの町に行くぞ」


そんな会話を聞いてオオヨドが言う。


「位置ならばおおよそわかりますよ。最寄りの村までおおよそ100キロ弱ありますね。天候も怪しくなってきてますしとにかくここを離れた方がよさそうです」


「そうだな」


と言いつつ。俺たちは近くにあった残骸を使って小型のそりを作りそれに食料品と武器弾薬を集めて移動を開始する直前に彼女が倒れたのであった。


「オオヨド。彼女は無事なのか」


「ええ。どうやら、気絶したようですね。こうなると敵も襲ってくるでしょうから一刻も早く脱出が吉ですね」


「わかった」


そんな感じで我々は近くの村に引き上げるべく戻ろうとしたが数時間後


「やばいぞ。天気が荒れてきた。これ以上進むのは危険だオオヨド。雪洞を掘ってとりあえずビバークしよう」


「わかりました。私は食料を調達してきますのでマスターは雪洞の方をお願いします」


「わかったぞ」


そしてオオヨドと別れた俺はかつて習ったカマクラという雪洞を作ってその真ん中に機械人から学んだ極寒の地でも即席に作れるストーブを作って火を焚いていた。


「濡れたままの状態ではまずいな」


で、おれは火をたいた状態で非常用保温シートを彼女にかぶせたうえで衣服を脱がせて乾燥させていた。まあ、そのついでに彼女を人肌で温めていたのであるが・・・


それから十数分後。


「あたしの衣服を脱がせたのあんたか」


「そうだ。濡れたままでは凍傷の危険性があったからな」


「そうか。そこは感謝する。って、そうかお前ヤッタのだな。まあ、その辺は仕方ないとあきらめもつくがな。で、オオヨドだったか彼女の姿が見えないがどうした」


「彼女ならば食料調達にでた。とりあえずコーヒーがあるが飲むか」


「ああ、頂こう」


そういっておれは薬缶を手に取ってマグカップにコーヒーを注いで彼女に渡す。


「熱いからな」


「ありがとう」


そんな感じで俺たちはコーヒーを飲みつつ非常用糧食からカロリーバーを取り出して彼女に渡す


「これは何かしら」


「非常用糧食にあるカロリーバーだ。とりあえず食ったほうが良い」


そういいつつ彼女がカロリーバーを食べ始めると


「ナニコレ。とても美味しい。こんなの初めて食べる」


「そうか。俺も食うとしよう」


そんな感じで身を寄せ合っていたわけだがオオヨドが戻った。


「マスター。原種の雪ウサギ4羽とヘラジカ一頭仕留めましたのでこれで数日は大丈夫ですよ」


「オオヨドでかした。早速捌いて鹿肉は燻製にしてウサギは毛皮を鞣してお肉は我らで食うとしよう」


「そうですね。内臓は肝臓と心臓は食しますが残りは処分ということで」


「そうだな。もっとも飯盒が2つあるからそれでどうにかできそうだな」


「ええ。マスターの方も極寒でも使える雪洞ストーブをしっかりとマスターしているみたいでよかったです」


俺とオオヨドが話しているとエカテリーナが訪ねる。


「オオヨドはすごいな。助けてもらって感謝する。見たところオオヨドは機械族なのか」


その問いにオオヨドは言う。


「機械族。まあ、そうとも言えますが、私はモビルスーツ制御用ユニットですね。もっとも、機材がないので今は只の女性と変わらずですが」


「そうか。オオヨドが調理するのか私も手伝おう。これでも一応炊事洗濯はしていたのでな」


「見たところ貴族の出だがよほどの貧乏貴族だったのか」

その質問に彼女は答えてくれた。


「そうだな。私自身がいわゆる本筋ではないから事実上メイド同然の扱いを受けていた。で、十字架教の巡礼に護衛として強制参加さね。で、この辺りはまだその影響はないがユーローパとペルシャで宗教絡みの戦が行われている。

で、十字架教の連中は機械族を無理やりかき集めてMS制御ユニットの首を取っているという話も聞いてる。少なくても私は十字架教を信仰はしていない。親の厄介払いで無理やり入信させられたがな」


それを聞いたノブシゲもオオヨドの二人は顔を見合わせていう。


「どうやら、十字架教という宗教は人族以外は奴隷か道具としか見ていない節がありますね」


「そのようだな。そのなんだエカテリーナよお前を女にしたのは事実。お前はこれからどうしたいのかね」


ノブシゲの問いにエカテリーナは答える。


「もう、実家には戻れないというか、あんな所には二度と戻りたくはないし、巡礼のキャラバンも消失したとなると、あんたの伴侶として生きるのも悪くないな」


「そうか。まあ、それはそれでだなとりあえず機械族の村に戻ってそこでどう生きるのか考えれば良いさ」



そのようなことを言いつつ雪洞で熱き一晩を過ごした翌朝は猛烈な吹雪となっていた。


「オオヨドこれはかなり厄介だぞ。一応、ある程度薪は用意してあるがこの吹雪がどれくらい持つのかになるな」


「そうですね。へたすると数日はここに缶詰めとなりそうですね。一応、燻製肉などがあるとはいえ食料と燃料は節約したほうが良いでしょうね」


「そうなるな」


という感じで数日雪洞で男女がすごしたわけであるがそれから数日後


「どうやら吹雪は収まったようだな。今のうちに村に向かおうか」


「そうですね」


そして再び村に向けて移動すること数時間・・・我々は雪原に不自然な雪煙を発見した。


「オオヨド。2時の方向に雪煙発見だ。雪煙のため詳細は不明なれど警戒はしておいたほうが良いな」


「そうですね。私たちの今の装備ではラプチャーとは戦えませんしね」


「だな。今持ってるのが拳銃2丁と自動小銃2丁だしな。あとは携帯用無線機があるが何の連絡もない状態だ。まて、通信が入っている」


そんな警戒をして隠れているとどうやらマルチたちが我々の捜索のために部隊を出していたようだった。


その時の様子をここに記す。


「ノブシゲさんオオヨドさん無事ですか無事ならば返事を下さい。送れ」


「こちら、ノブシゲだ。通信を受信した。オオヨドと俺は無事だ。あと、キャラバンにいた生存者を一名確保した。送れ」


「よかった。ノブシゲさんが無事でなによりです。機材はお釈迦になったのは残念ですが機材は修理すればどうとでもなりますが優秀な操縦者を一から育てるとなると相当な手間がかかるので無事で何よりです。送れ」


「こちらからみて二時の方向に雪煙が見えるかそれはお前たちなのか。送れ」


「はい。救援隊として移動してます。送れ」


「そうかならば救援用発煙弾を撃つ。色は赤一つ。あと、雪煙が出ている。速度を絞れ。以上」


そしてその通信から十数分後


「マルチたち機械族率いる救援隊の皆がやってきた」


「ボス~。無事でよかったぞ。オオヨドも無事でよかった。ところで、そちらの金髪碧眼の美女はどちら様ですか」


「ギンも無事で何よりだ。あ、彼女はな。先の襲撃時に襲われたキャラバン隊の護衛をしていた姫騎士様だ名前は」


ノブシゲがそういう前にエカテリーナは答える。


「エカテリーナ。まあ、この近くの辺境伯のご令嬢だったわね。もっとも、事実上の勘当というか厄介払いされたからもう帰る家もない根無し草ともいえるわね。ノブシゲの女として生きようかとも思う」


それを聞いたギンは言う。


「そうですか。ボスも随分と女たらしですねぇ」


「まあな。とりあえず彼女を女にした以上どうするかは彼女に決めさせるさね。とりあえずギンたちもぶじでなによりだ」


「そうですね。リキが先日亡くなってしまって私が狼族のリーダーになったのはですけれどね」


そんな会話をしてるとエカテリーナが訪ねてくる。


「ノブシゲ。そこの犬族とは親しそうに話しているがノブシゲの眷属なのか」


その問いに答える。

「眷属かまあ、眷属といえば眷属だが実際は俺をボスと認めている狼族の群れのリーダーさ」


「そうだったのか。私はエカテリーナという。まあ、人族で君たちのクランからみたら新入りになるので以後お見知りおきを」


といって彼女は進んで弾薬箱を運ぼうとしていたりしたのである。



で、我々が無事に村に戻ってから数日後全損状態のMSの回収に来た俺たちであったが状況はひどい有様だったね。


「どうやら戦場のハゲタカ連中が見事に持ち去ったようだな。マルチよ」


「そうですね。ですが機関部は手つかずだったのは幸いですよフレームだけになったとしても機関部があればまたレストアできますからね。それに我々の工場でもモビルスーツの機関部の新造していますので問題ないです。これは我々の居住区の発電用ユニットに転用となりますね」


「そうか。それでもぶっ壊してすまなかったな」


「いえ。ノブシゲさんが無事ならばどうにでもなりますからね。あ、エカテリーナさんもキリキリ働いてくださいね。我々の村では「働かざるもの食うべからず」なので」


「そうだな。まさか剣や包丁を握っていたがまさかスパナを握ることになるとは思いもしなかったぞ。だが、愛しのノブシゲダーリンが喜んでくれるならばだな」


という感じでべたぼれの状態になってしまったようだ。


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