第2話 勢力紹介 : 異形と信仰 ― 混沌に生きる者たち ―

【ケイオス(Chaos)】


それは“存在”ではなく、“概念”そのもの。

人の恐怖、欲望、憎悪、祈り──あらゆる感情が形を持った終焉の神々。

コーンは血を求め、ティーンチは策を弄び、ナーグルは腐敗を祝福し、

スラーネシュは快楽と絶望の境界で微笑む。

彼らは心の影から生まれ、信じられることで実在となる。

戦争を生む者であり、また戦争そのもの。

この宇宙で、最も人間的な“悪意”の形。



【エルダー(Aeldari)】


かつて銀河を統べた古代種族。

美と叡智を極めすぎたがゆえに、自らの欲望に滅ぼされた。

彼らの過ちから生まれたのが、快楽の神スラーネシュである。

それでもなお、生き残った者たちは沈黙の中で祈る。

道を誤った知性が、滅びの先に見る“救い”を信じて。



【タウ(T’au Empire)】


合理と秩序を信じる、新たな星の種族。

“至上善(グレイター・グッド)”の名のもと、すべてを一つに束ねようとする。

彼らにとって戦争は手段であり、信仰は思想である。

銃口の向こうにあるのは征服ではなく、調和という支配。

純粋な理性が極まるとき、それは信仰と変わらぬ狂気を帯びる。



【オルク(Orks)】


混沌よりも純粋な暴力。

破壊と戦いのために生まれた、戦場そのものの種族。

彼らは争いを楽しみ、血潮を笑い、死すら娯楽とする。

だがその無秩序の中にも、奇妙な秩序がある。

「戦えば強くなる」──それが彼らの真理。

思考なき喜びこそ、この宇宙でもっとも正直な祈りなのかもしれない。

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