第7話(A-7 )つきあってくれないか(マリンvsヒロキ)

桜庭学園、高等部。

(歌)

運動部、歩いてて、ふと顔を、見上げたら、

2階の教室、授業中、

窓際の席に座った、

彼女が顔を紅らめ、

こっちを見つめてた、ことがあった。


見上げると階段の、上、彼女、立っていた。

僕に気づくと、ためらって、

スカートの下、気にした。

階段、すれ違うとき、

彼女は駆け下りて、逃げて行った。


*僕も駆け下り、彼女の後を追って行った。

人気のない

廊下で追いついた。

壁を背にした、彼女は怯えて、

眼を伏せていた。*


うつむいてた彼女は、やっと、顔、上げたら、

深い紅い《くれない》に燃え上がり、

うなじから、肩まで広がった。

火傷やけどのような痛み、

すらある。僕の顔も紅くなった。


真っ紅な顔で微笑み「なによ!」と、にらんでる

「つきあわないか」と、言ったら、

うれしさが、顔にはじける。

上目で、「どうしようかな?」

かけひき、してる。うざい、こいつ


*突然!深いキスされ、彼女、凍りついた。

こんなところ、見つかったら終わりだ。

生徒がこっち、やって来る気配、

感じていた。*


(ラップ)ヒロキ

何もためらったり、するものか、

どうなろうと、かまうものか。恋の冒険の賭け、

もっとも美しい興奮だけ。

強がる少年の好奇心、挑戦、勇気に

恐れは消える。

勝利に誇らしい気持ち、取って代わり、

彼女は僕のもの。


しかし、そんな仮面の裏側には、別のもう一つの

異なった、声があった。

僕は愛される価値など資格などない。

愛されると期待しなければ、傷つくことはない。

本当の僕を知ったら、誰も僕を愛したりはしない

心を無意識にむしばむ

恐れ、罪悪感の支配。

愛を拒まれるのが、恐ろしいから愛せない。

愛を信じない。しかし、

愛を求める、餓えた叫びしかない。


(A-7)歌をBGMにして、曲中、ラップ

(ラップ)マリンvsミユ


マリンの妹のミユは、お姉ちゃんと、

ケ-キ食べながら、TV見てたら、

ドラマのキスシーンに、お姉ちゃんが急に、

奇妙な、うめき声あげて、

真っ赤になった顔を、両手で、おおって

椅子から立ち上がり、部屋の中、歩きまわり、

何を思い出したか、全身、激しく震わせ、

急に怒りだし、

「女を何だと思ってるのよ!」わめきだし、

「ねえ、お姉ちゃん、昨日から、ずっと、

何だか変だよ、何かあったの?」

「何もないわよ。ほら、」

興奮し、涙ぐんでる眼で、微笑んでみせる。

「わっ!恐!」

彼女は彼と顔会わす、恐怖と屈辱と羞恥心に、

怯えてるのを、隠そうとした。

隣の部屋に出て行った。

物を,蹴飛ばす音。怒鳴り声、うるさい。

「女を何だと思ってるのよ」

ミユはお姉ちゃんが忘れてったケ-キを、

食べてたら、

「シーン」と静まりかえってるから、

気になりだし、

ゴツン!「あれ?,ドアが開かない」

ゴツン、ゴツン、「あっ!開いた」

眼の前、マリンが突っ立て、まっ紅な顔し、

痛みに涙ぐんだ眼で、にらみつけてた。

ミユはすぐにドアを閉めた。

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