最高の友達〜りんご編〜

「姫子はたくさん友達いるけど、ぶっちゃけ誰が一番だと思ってる?」

 唐突な質問を私の最愛の人にぶつけてみた。姫子は苦笑する。

「困るなぁ。皆好きだもの」

「ふじ君はどう? 人気者だよ」

「確かに。でも紅玉君も人気あるよね」

「留学生のジョナゴールド君は?」

「酸いも甘いも兼ね備えている感じ。でもそれなら、つがるちゃんもね」

「じゃあ甘くて優しいタイプは? たとえば……」

「トキちゃん?」

「もう! 何か忘れてない?」

「ふふ、ごめん。王林も甘いよね。最高の友達だよ」

 姫子は無邪気に微笑む。

 美しい白雪姫子。誰もが彼女の一番を望みつつ振り回されている。

 私の友情も恋となって、やがて毒に変わるくらいに、彼女に焦がれ続けているのだ。

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