いろめがね

第1話 社会人と人種

２０２４年４月１日

社畜人生が始まってしまった。

「大学時代は人生の夏休み」とか言ってた高校生のバイト先の店長が言ってたけど、嘘だった。

夏休みどころか、クソの極みバッティングセンターだった。金はないし、気力はないし、周りはみょうちきりんで吐きそうだった。

十九歳からずっと続いている腹痛を抑えながら入社式に向かった。

二回しか面接されなかったけど大丈夫なのか？

集団討論、もといグループディスカッションは絶対に避ける就活をしてきたので、３人以上の会話ができる気がしない。

懲役４０年だなと思った。

お腹はまだ痛かった。

人には三種類いると思う。

まずは、アホだ。とにかくアホで、話すことが楽しい人間だ。

話すことでなんでも解決できると思ってるので、とにかく話す。

機動力があるので手駒にしてみたい、無理だけど

次に、金魚のフンだ。

金魚のフンは、長く垂れこめていて、まとわりついている。

金魚は、アホで、アホの周りにいるのはだいたいこいつら。

話がおもんない、日本人という概念構成に役立っているだけ。

最後は、根だ。

特別でもなく、話せるわけでもなく、フンになるわけでもない。

生きていくのが一番つらいかもしれない。

アホか、金魚のフンになる方がマシ。

２３歳までは、誰かを見下すことで心を保っていた。

自分より、

馬鹿

ブス

根

お金

価値観

所作

出自

など

だけど今は、見下すのもエネルギーが要ることに気づいた。

見下しても私は不変だ。

よくも、悪くもなりはしない。

ツイッターも、インスタもやってないけど、他の人を見下すことにみんな夢中だ。

めいめいが決めた調和の基準の平準は高くなっている。

あなたの基準は何？

私はこう。

俺はこう。

ぼくはこう。

自己主張は赤さんでもできるよ？一緒なのかな？