第3話読みました。
この話を読んでみた結果、軽いノリの方で行きたいのがわかったので、第1話のトーンの変更をオススメします。
第1話「ひぐらしの鳴く頃に。祟り殺し編」から2話3話「地獄先生ぬーべー」になった感じなので、1話もぬーべーのノリにしましょう。
万が一、ひぐらし側にしたいならそれは大きく改善案を出すことになります笑
以下、ぬーべーノリを前提に3話の改善案を出します。
・「お菓子を買ってもらえなかった時の妹の表情」←お前いつ妹出てきた? 問題
これは完全に
作者の頭の中では「界には妹がいる」って前提
でも読者には一度も共有されてない
っていう「作者だけが知ってる設定」が、ノリで一行だけ顔を出したパターンになってます。
もし妹が今後重要ならば
1話の家シーンで
「リビングでは妹がアニメ見てた」とか
朝の出発で
「妹が『お土産よろしく〜』とか言ってきた」とか
あるとスッと入ってきます。
・主人公のキャラがブレブレ
「もしもここで一発ギャグなんてやったら、魔子に睨まれ、かつ冷ややかな視線が送られる気がする。
ちょっとやってみたい気もしてきたが、ここは13歳。グッと堪えた。」
ここまで「ギャグやりたがりキャラ」って一度も出てない。
それまでの界は
罪悪感で死にそう(1話ラスト)
魔子の家のDVを気にしてる
2話では「女子に話しかけるの気まずい」って普通にビビリ系
で、「お調子者で空気和ませようとして一発ギャグするタイプ」って描写ゼロ。
そんなキャラが急に、
ここで一発ギャグ〜
やってみたい気もしてきたが〜
って言い出すから、「お前誰だよ」ってなる。
「ここは13歳。グッと堪えた。」の意味も逆。
13歳って、本来は
一発ギャグやっちゃう側
空気読めずにスベる側
の年齢。なのにこの言い回しだと、
ここは大人だからグッと堪えた
みたいなニュアンスになってて、年齢とズレてる。
「ここは13歳」が「だからやる」の方なら分かるんだけど、「だから堪える」はだいぶ変。
せめて「もう中学生になったんだ。小学生の頃とは違うぞ」みたいな背伸びした中学生、大人ぶりたいんだなってニュアンスにすると違和感がない。
・遅刻に不服な魔子の表情がお菓子買ってもらえなかった妹、はチグハグ。
遅刻に不服な魔子の表情
=「約束守らない相手へのイラつき・怒り」
お菓子買ってもらえなかった妹の表情
=「自分の欲求が通らなかった悲しみ・拗ね」
どっちも「不満」ではあるけど、
遅刻 → 相手への苛立ち
お菓子 → 自分の願いが叶わなかったことへの不満
で、性質の違う不満です。
お出かけの日に父親が仕事入った時の妹、とかが適切かと。
・5分遅刻した程度でギスギスはしない。
現実の中1〜中2感覚で言うと
5分遅刻
→ 「おっそー」「寝坊した?」くらいのネタ
ガチで空気悪くなるのって
→ 20〜30分〜とか、ドタキャンとか
幼馴染なら尚更互いの性格をわかっているはずだから、「相変わらずなんだから!」くらいの話。
・使大が途端にショタ化。
1話や2話まで読んでたら、使大って明らかに
プールに海装備持ってくる
空気読まないでズカズカ踏み込む
「昼休みにまーちゃんのクラス行こうよ!」って言い出す
魔子のクラスでも平然と話しかけに行く
= 無神経活発ムードメーカー に見える。
だから3話でいきなり
「ねぇ、見て見てー。僕、お菓子を持ってきたの」
ほっぺりんご色ショタ化
は、「誰この子?」感が出る。
もしショタ系を描きたいなら、今までの使大の方を見直すべき。
・歌詞載せるのはWeb小説でも洒落にならない。
めちゃくちゃ厳しいので、ワンフレーズでも歌詞を載せてしまうと大変なことになります。これはカクヨムの規約にも重要項目として書かれていますし、カクヨムだから、とかではなく本当にやばいのでやめましょう。即変更してください。
・トンネルが不明瞭
めちゃくちゃ重要なキーワードなのに、歩道的トンネルなのか、車道のトンネルなのか、大きさや長さなど一切わからないため想像がつかない。
例えば車道なら地面はコンクリでなくアスファルトですし、歩道タイプならそこまで長さがないので真昼間に暗闇なのは不自然。
ホラーだから不気味に暗い、にしたいならば
昼間なのに、入口から数歩で夜みたいに暗くなる。
「おかしい。普通のトンネルって、もう少し外の光が入るはずなのに。出口も見通せない……」
とか必要。
廃道・人しか入らない感じにしたいなら
「車が通った形跡のない、ざらついたコンクリの床」とか
「ひび割れたコンクリの床の上に落ち葉が積もってる」とか
あると雰囲気が出る。
・閑話休題の記号がなんの役割かわからないタイミングで入っている。
閑話休題の役割は、大きな場面転換や、トーンが大きく変化する場合、区切りがつく場合、なので、必要ないかと。改行3行ほどで済むレベルの地続きの物語で閑話休題記号は読者の集中力を途切れさせてしまう。
特に
トンネル前会話 → ◇◆ → トンネル内
トンネル入り直後 → ◇◆ → ちょっと進んだ後の描写
は絶対いりません。
・最後の声かけ
最後の声かけは、物語が大きく動く大事なシーンですが、描写が薄いせいで
「校舎裏でボール取りに来たら用務員さんに見つかった」
くらいの印象になってしまっています。
正体は分かりかねますが、怪異など恐怖の存在ならば、
「だ、だ、誰かが、私の肩を触った……!」
魔子の声が震えている。
振り返ろうとした瞬間、俺の持つスマホがブルッと震え──ライトがふっと消えた。
「……は?」
画面は真っ黒だ。
再点灯しようとタップしても、まるで画面の向こう側から指を押し返されているみたいに、反応しない。
恐怖が、一気に肺の中まで流れ込んでくる。
何も見えない。
自分の手さえ、顔の前で揺らしてもわからない。
耳だけが異様に敏感になり、三人分の荒い呼吸と、心臓の音だけがやけに大きく聞こえた。
──コツ、コツ、コツ。
最初は、自分たちの足音の残りかと思った。
だが、それは俺たちが動いていないのに、確かに近づいてくる。
乾いた靴音に、何か湿ったものを引きずるような音が混じっていた。
トンネルの天井からも、床下からも、同時にその音がしているように感じる。
方向が、わからない。ただ反響しているだけじゃないのは確かだ。
「……だ、誰?」
使大の声が、いつものお気楽さを欠いた細い声になって闇に溶ける。
返事の代わりに、空気が笑った。
「はは、は、はははは……」
男とも女ともつかない、掠れた声。
ひとつの喉から出ているはずなのに、高い声と低い声がわずかにずれて重なって聞こえる。
その笑い声は、前からも、背後からも、耳元からも同時に響いた気がした。
「悪かったね。驚かせるつもりは、なかったんだ」
さっきまで誰もいなかったはずのすぐ近く──
耳元すれすれで、誰かが囁いたように錯覚する。
冷たい息が、頬をなぞった感覚。
見えないのに、そこに“口”があると、身体が勝手に理解してしまう。
「──悪山 魔子くん」
とか、おどろおどろしさを存分に出すと、ホラー作品感が出るかと思います。
作者からの返信
返信が遅くなり申し訳ありません。
3話を読み、そして感想まで書いてくださり、本当にありがとうございます。
・主人公に関して(2、3話)
私自身が中学生なので、自分に置き換えた心情変化で描いていたのですが、少し甘かったかもしれません。
読者から見れば主人公のすべてが分かるわけではないので、キャラの一貫性をもっと意識したほうがいいですね。
・妹に関して(3話)
「これから登場するから、今のうちに出しておこう!」と思って書いたのですが、唐突でしたね……。気をつけます。
・ホラー描写に関して(3話)
改善案がすごすぎて、本当に言葉を失いました(笑)。
参考にさせていただきつつ、しっかり直していきたいと思います。
・小説のトーンに関して(1、2、3話)
自分ではトーンを変えているつもりがなかったので、1話と2・3話で印象が違うことに気づいていませんでした。
今後のストーリーの流れも考えつつ、トーンを統一できるように意識していきます。
・全体を通して
全体的に、「読者に伝える」という意識が足りなかったのかもしれません。
例えば1話で出てきたプールについても、自分の中では「市立の室内プールで、行ったのは夏休み前の日曜日」
という設定があったのに、描写し忘れていました……。
私は、思いついたシーンを一度アニメの映像のように想像してから、それを文章に落とし込む書き方をしているため、どうしても抜けが出てしまうことがあります。改善していけるよう頑張ります!
改めて、返信が遅くなってしまったことをお詫びするとともに、丁寧なご感想を本当にありがとうございました!
「まちの人ごみ 肩がぶつかって ひとりぼっち♪」
いや、懐かしいです笑
もしかして、某アニメのようにこの物語も幽霊とかそういう系になっていくのでしょうか。ヒロインちゃんの名前的に、悪魔が関係してるかも…?
作者からの返信
歌詞が伝わって嬉しいです💞
やっぱヒロインの名前、特徴的なので気になりますよね……。
ネタバレ的なのは言えないのですが、この小説を楽しんでいただけて幸いです、ありがとうございます!