この年で合コン???
メタなこと言うけど、5話目でも自己紹介します。どうも、高校二年生の有村翔です。さて…俺の人生は至極真っ当というのだろうか…何か素行の悪い行動をしていないだけましだろうとは思うけれども、やはり退屈に思えてしまう。
そう思いながら廊下を歩いていると、ここぞというタイミング、ベストタイミングで絹川がやってきた。
「あれ~?どうしたんですか~?そんなに浮かない表情しちゃって~、せんぱいらしくないですよ~」
「…退屈なんだよ」
「へぇ~、だから普段は弁当で済ましているところを購買部のパンを買ってみたり、トイレに行く時間を1分だけ減らしてみたりとか、柄にもなく少女漫画を買おうとしてたりしてたんですね~」
「何で絹川が知ってんだよ」
絹川愛華…なんて恐ろしい女なのだろう。
彼女の言ったことはすべて事実である。ぶっちゃけ購買部でパンを買ってみたり、まぁトイレに行く時間を減らしてたのは百歩譲って許そう。同じ学校内だし?まあ聞かなかったことにしよう。でも…少女漫画を手に取ろうって思って本屋に来ていたことまで明かされてしまったらもう流石に恐怖を覚えてしまう。
「そんなに退屈でしたら…今日の午後6時にファミレスに来てください」
「ファミレス?何でだ?」
「退屈でしたら行ってみるといいですよ、そこに私がいますので」
「…行けたら行く」
「来てくださいよ!」
…どうして俺がファミレスに行かなければならんのだ。
だが絹川の言うとおり、俺はとてつもなく退屈なので、行ってみる価値はあるのだろう。正直、進学校だとしても勉強は追いついている方だ。あ、自称進学校だけはマジで危険だぞ♡俺からの魂の忠告な♡
――――――――――
…予定より早くに来てしまった。
俺は絹川に教えてもらったファミレスに、予定時刻より30分早く来てしまった。なのでかなり暇である。暇なのでスマートフォンをいじっている。スマートフォンにはいろんなアプリを入れているのだが、正直動画配信サイトくらいしか使わない。まあ連絡できたらいいからな。まあ一応作っておいたイ〇スタアカウントなんか、登録してから一度も使ってないしな~、パスワードとかは覚えているけど。
「…あ、せんぱ~い!来るの早いですね~」
「…あ、絹川」
声のする方に振り向くと、私服姿の絹川がそこにいた。普段は制服姿の絹川しか見ていないため、初めて見る私服の絹川はかなり新鮮である。これはアレだな…惚れるな、うん。
「あの…せんぱいに一つ言ってなかったっていうか、忘れてたっていうか…」
「ど、どうした?」
俺は口ごもっている絹川を見つめていた。
すると絹川はこう口にした。
「…これ、合コンだったみたいです」
「合コン??????????」
この年で…合コン?????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????????
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