第3話 自殺の後は...
「さんざんな目にあったぞ。つーかスキルをくれる神じーさんか痴女女神はどこにいんだよ。」
たくろうは当初の目的である異世界転生用のチートスキルを貰える相手を探した。
「じーさんでも痴女でもねー美人がここにいるだろうが!!」
聖霊が怒りながら空気で手を作り、たくろうの
ぐきっ、たくろうは首から変な音がしたが空気で出来た手が強すぎて動けない。
自分が小さいことを分かっているので少しでも見えるようにたくろうの目の前まで近づいた。
「んっ?ここにいる?」
「この自殺野郎が、またバカの開いて疲れるんだよ。お前が死んだ後を見せてやる。」
聖霊はたくろうが電車に突っ込んだ後を見せた。記憶の片隅に残ってはいたが体がホームに跳ね返り、その体が周りのいろんな人を巻き込んでいた。
腕に当たり骨折したり、頭から血を流したり、たくろうの血をかぶり震えている人もいた。
たくろうは少し申し訳なく思っていたが、難癖つけてきたJKがこの光景を見て気持ち悪くなり制服やカバンに吐いている姿を見て『ざまぁ!』と思った。
聖霊は更に電車の中を見せた。急停止で転んだり頭をぶつけたりしてカオス状態だった。
「人のこと考えないからこんなことになったんだ。少しはこれ見て反省しろ。」
「まぁ、でも運命だからしゃーなくない?」
「はぁ、バカはバカのままか...。とりあえず貧相な生活続けてたから異世界転生できるからスキルや容姿や魔力量など希望と拒否したいのを3こずつさっさとあげて。」
たくろうは目を輝かせながら小さな精霊を見つめた。
「異世界転生サイコー!!聖霊様!!」
たくろうは嬉しさのあまり万歳している。聖霊は「さっさとしろっつったろ」と拳骨をまたかましていた。
「なりたいの。イケメン・重力使い・テイマーかな。」
「拒否はチートスキルが使えないこと・外れスキル・異世界転移かな、この体で能力引き継がれても嫌だし......。」
「こんなざっくりでいいかい?」
たくろうは二度目の拳骨がたんこぶの上に殴られたことにより涙目になりながら答えていた。鼻水が出ていたかスンスンと鼻をすすっていた。
「まぁ、分かればなんでもいいよ。」
すると、最初に転移して来た場所に新たな転移者と目も奪われる様な天使が現れた。
「メクーニャ、あなたの望みは?」
「ねぇ、異世界転生じゃ無くて精霊になりたいよ。」
たくろうは種族の選択肢という重大な事を忘れていた。『まだ間に合う』
「あっ」
「じゃあお望みの異世界へ...よっと。」
と小さな精霊がたくろうの言葉を遮りながら言うと空気で出来た手でたくろうを雲の上から投げ捨てた。
「嘘だろぉ〜。」
「さぁ、せいぜい苦しめ...。でも2日も持たないか!」
小さな精霊はそう言い残して背を向けた。
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