憧れの異世界転生は鬼畜プレーだった
白紗(Hakusha)
第1話 さよなら 現世
僕の名前?たくろう。
33歳独身。
貯金残高2000円くらい。
カードローン300万円。
昨日会社辞めて来てやった。
・・・
ただ、退職金貰うには引継ぎとかで2か月残れとか言われたからこちらから断ってやった。
家賃払えなくなる前に異世界転生アニメ見ておすすめのチートを予習するんだ......。
携帯は会社の連中から連絡が来るのが嫌なので初期化して売った。
軍資金を作り都市へ移動。ネカフェでヘッドホン付けて誰にも邪魔されない一人の世界へ。
「よしっ、重力使い・テイマー・水魔法ってところかな。」
意思がようやくまとまり駅へ向かった。
次の電車に飛び込もう。
『あ、あの子可愛いな。』
次の電車こそ...
『え、特急じゃん。怖いから次にしよう。』
「ねぇ、あのおっさんさっきからうろうろしてキモくない?」
「だよね。さっきこっち見てニヤニヤしてたよね?」
たくろうは声の主達を見た。
『JKか?対して可愛くないのによく人のこと言えるな...僕もそうか?
まぁこれから異世界転生してイケメンにしてもらうんだ。ざまぁ!」
「〇〇番に電車が通過します。ご注意下さい。」
アナウンスが流れた。
『よしっ、見てろ!僕のチート異世界転生の始まりさっ!!』
たくろうは心の中で叫び電車に飛び込んだ。
ぐしゃっ
『いってぇー』
今まで感じたことのない凄まじい痛みが全身に走った......。
体は線路に飛び散ると思ったのにホームに飛んでいき何人も巻き込んだ。
周りで叫び声と悲鳴が聞こえた。
うっすらと目を開けることが出来ると目の前に自分の足が見えた。
膝から下だけの足が......。
遠のく意識の中で最後の言葉がハッキリと
「糞が、一人で勝手に死ねよ。」
『確かにそうだよな、でも運命がそう決めたんだ。僕は何も悪くないんだ...』
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