第3話

弥生ちゃんは美しいわね

ほら、皐月も見習いなさい


弥生と比べられて、

傷ついて、

血と汗を流すくらい

努力した


弥生を超えたい

お母様に

認められたい


それはいつしか

妬みに

憎しみに

憎悪に

願望から

変貌した


超えるためなら

何だってやった


足の速さなら

計測のときに

脚を骨折させた

運動会でも

続くような

大怪我を


漢検なら

なんとかして彼女に

不正行為をさせた

私の方を見たって

試験官に

いいつけてやった


でも

日に日に

自分が嫌いになった

不正しないと

勝てない自分に



中学生になって

好きな人ができた

彼は

私を好きにならなかった



やっぱり


あいつだった



いじめてやった

あいつが

どんなに泣いても

いじめを

やめなんかしなかった


別れろ

別れろ

別れろ







別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ








別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ

別れろ別れろ別れろ別れろ







あいつを中学3年間

ずっっっっっっといじめた





今では

後悔している


30を過ぎた私は

あいつに謝れていない

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