第3話――霊ちゃんは、救われる。
ぼやけていてよくは見れなかったが、その子は天上をすり抜けてやってきた。
私より、背が小さく……でも、凄く幼いようにも見えない。
二つ縛りで赤と黒の可愛い服を来てて魔法少女のようだった。
背中には大きな鎌の様なものを付けている。
「おい、ジジイ。
中学生に手ぇ出すとは、人間としての道を大いに外してるなぁ。
いやっ、もう、人間じゃないか。
幽霊だな。死んでるもんな!あはは。」
「おいおい、おれの話も聞いてくれよ嬢ちゃん!
俺は、いつもこうゆうことをやってきた。
生きている人間のパワーっていうのかな〜美味しいんだ。すごくな…
そして、この子はものすごい美人と来た…どうだ?
一石二鳥だろ?
あんたもわかってくれよ〜」
「チッ…」
少女は腕を組み、舌打ちをした。気持ち悪いおじさんを見下すように睨んだ。
「あのな?この私が誰だか分かってんのかぁ?
あんたも一度は聞いたことあんだろ。
悪い意味で有名人だもんな。
『化け物 花』
私の名前は花だ。
お前が相手して敵う相手じゃない。わかったか?」
花と名乗った少女がそう言った瞬間。
おじさんの顔は血の気を引き、
一瞬にして真っ青になった。
「はっ…お、お許しください花様!
すみませんでした。この子を釈放します。
謝ります。
本当にすみませんでした!」
「謝っても無駄だ。こうゆうやつらは、ほおっておいたらまた同じ過ちを犯すからなぁ」
そう言って花と呼ばれた子ははおじさんに近づき私とおじさんを引き離した。
さっきまで一ミリも動かなかった体も元に戻りめまいも気持ち悪さも全部良くなった。
目の前がはっきりと見え花さんの顔がはっきりと見えた。
「せいぜい、地獄で喚いてろ」
そう言って花さんは大きな大きな鎌を背中から出し宙に浮いた。
「お前みたいな変態ドスケベ最低幽霊は地獄に落ちろ」
地響がなり、辺りにバーっと風が吹く。
周りが光りだし、見たこともないような非現実的な光景がそこには広がっていた。
そして、次の瞬間。
花さんは鎌を振り上げておじさんに落とした。
すると、おじさんの身体はドロドロに溶け…すぐさま光のオーブへとなり、消えてしまった。
何が起きたのか…今一分からないが…
彼女、花さんが私を助けてくれたことは確かにわかった。
「これでお仕事終わりだな」
そう言って手に腰を当て笑った。
花さんは思い出した様に座り込んでいる私の方に浮きながら近づいた。
「ところでだが……大丈夫そうか?オマエ」
私は戸惑いだいじょうぶだとカタコトで言い放つ。だって、この子……
天井をすり抜けて来ていたし、とても同じ人間とは思えない。もしかしたら、
人間じゃない何かなのかも。
「それは良かった。
でも、オマエ、大変だな。
その呪い」
花さんは私の肩を差した。
私はゾッとし、全身の鳥肌が立つ。呪いなどかけられた覚えも、かけた覚えもない。
一体彼女は何を言っているんだ。そして……、何者なんだ。
「……生まれた時からか…?
本当に苦労してきたんだな。アンタ」
「な、なんのことです?呪いとか、訳がわかりません」
「あぁ、気づいてねぇのか。
あんた、人間からモテたことねぇだろ?
その理由を今教えてやるよ
アンタは、幽霊からモテモテなんだだぜ」
思わず口をぽかんと開ける。
どうゆうことだ?私が幽霊からモテモテだと?
いやっ、確かにそんな気はしていた。男子からも女子からもモテたことは無いし、「いつでも片思い」が私の象徴のようになっていた。
それに、いつでも、右片が重くて…。
「右肩に呪いがかけられてんな……」
「そう、そうなんです!
右肩がいつでも、どこでも痛くて、人間からはモテず、幽霊からはモテモテで…、家庭も訳ありで…
本当に最悪な人生ですよ」
私はため息をつき、今まで溜まっていたものを全て吐き出した。口に出して言ってみると…確かにとんでもない人生だ。
行く当ての無かった私は親戚のお姉さんに引き取られて、幽霊は嫌と言うほど見えるし、モテるし…
おまけに人間からはモテない。
そして、私自身も…生きる価値のない人間。
そんな自己嫌悪に陥っていた私に花さんはこんな言葉をかけてくれた。
「私が助けてやるよ」
そして、花さんは続けて話した。
「あいにく、私は悪霊を倒す仕事をしている。これ以上アンタみたいな被害者が増えるのはごめんだからな。
だから、私は悪霊を殺すのに慣れてんだ。
あんたの近くに入れば、とりつかれた瞬間アンタを守ることができる
しかし、条件がある!」
花さんはいきなり大きな声を出した。私はビクッと体を震わせる。
「私の相棒になれ」
「〝相棒〟?って…あの…?ドラマ…」
「ちげえよ。そうだ…えっと…。
まずは、お前の家に住ませてくれ。いいか?いいだろう?」
いつの間にか私の目の前には花さんの顔があった。特徴的な綺麗な瞳と、整った子供っぽい顔。
甘く、そうお願いしてきたもので……。
私は断れずに、頷いてしまった。
「んじゃ、契約成立だな!
これからよろしく、えっと……」
「米畑…霊……」
「霊。よろしくな。ちなみに私は花だ。
花って呼べ!さんでもちゃんでもなく、「花」だからな!?」
花さんはその後凄く喜んでいた。何をそこまで喜んでいるのか……。
とにかく、私は午後の授業を受け、さっさと家へ帰宅した。
でも、あんなことになるなんて…。
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