第18話 救済の火(18、呪いの人形)


天鵞絨色の髪に優しい目をした君。私の想いを渡すに相応しい人。ああ、苦しい、重い。この身体が耐えられなくなる前に、早く。庭で君に抱き着こうとして。睨む人が、火を。

「呪いの人形なんざ間に合ってる」

視界が、炎に包まれた。

「もう終わると良いね」

優しい君。私、やっと楽になったわ。

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