第12話 輝かしい体育祭の幕開け

日中は比較的過ごしやすい5月の半ば、今日は体育祭である。朝はいつもより早く学校に到着して、校庭へと向かう。


そこまで気温が高いわけではないが、日差しが降り注ぐ校庭の中で一際輝くものに気を取られる……というのは、つるつるとした、或いはきらきらとした金子先生の頭のせいである。



だがしかし、金子先生はハゲではないのだ。本当に……

なぜなら彼は、スキンヘッドであるからだ。彼の頭頂部に気を取られていると、

アナウンスがあったので各クラス整列をする。そして、開会式が始まり、男女1名ずついる体育祭実行委員長による選手宣誓が始まる。



「宣誓!僕たち、私たちは練習してきた日々を裏切らないように最善を尽くすことをここに誓います」



そして、待ちに待った体育祭が幕を開ける。5月ということもあり過ごしやすい気温ではあるが、熱中症に気をつけるようにという指示が行われ、各クラスの体育祭実行委員の生徒から、1人1つスポーツドリンクが配られる。


赤組と白組と青組があり、競い合うのだが僕たち5組と6組は青組である。

ちなみに、僕たちのクラスの体育祭実行委員は、笹山さんと黒崎くんである。

2人とも今日の体育祭に向けて、良い方向にクラスを先導してくれたので僕も含めてみんな感謝していると思う。



例えば、長縄の飛ぶ順番を調整したり、ドッチボールの外野決めなどをしてくれたことはもちろん、クラスが一丸となるように頑張ってくれていた。

正直、入学してから、長縄やドッチボールの練習をする機会はそこまで多くはなかった。けれども、クラスの団結力は入学当初より、格段に高まったと思う。



僕個人としても以前ほど長縄で引っかからなくなったと思うので、足を引っ張らないように頑張りたいと思う。

あと、体育祭の見所としては、一部の生徒が参加する選抜種目であろう。

選抜種目についてはクラス対抗の長距離リレーと

短距離走が行われる。



僕は選抜種目には参加しないのだが、霧島さんが長距離リレーに、丸井くんが短距離走に参加するようだ。仲の良い霧島さんと丸井くんはもちろん、一緒に頑張ってきたクラスメイトをしっかり応援したいと思う。



さて、まず始めに行われるのは1年生の長縄である。要するに、いきなり僕たちの出番がやってくる。

そして、体育の金子先生の合図で第1種目である長縄が一斉に始まる。飛ぶ時間は男女それぞれ3分間とあっという間で、女子から始まる。



いよいよ、体育の金子先生の合図で第1種目である長縄が一斉に始まる。



1年生は全部で6クラスあるのだが、各クラス掛け声を決めている。僕たちのクラスも「せーーーの!」という掛け声で飛び始める。


「1…2…3…4…」と一人ずつ順調に回数を重ねていく僕たち5組の女子に対して、一生懸命応援する男子が多い。しかしながら、青竹を筆頭としたはっちゃけた何人かの男子どもは、時折このように言う。



「揺れてるぞ?」「揺れてるな……」

「おい、やめろ聞こえるぞ……良い眺めだな」

これに対して同じ男子である僕を含めた何人かのは呆れた様子で、集中している女子たちには聞こえて無さそうだ。



そして、飛ぶのが苦手な女子もいるようだったが、最終的に僕ら5組の女子の記録は25回と良いスタートを切れたであろう。6組のほうを見ると喜んでいる様子なので同じ青組として嬉しい。

ちなみに、1年生女子の記録は1組 19回、2組 15回、3組 21回、4組 16回、5組 25回、6組 28回という記録になった。



青組の女子たちが良い記録だったのに対する喜びと少しのプレッシャーを感じているが、いよいよ、僕たち男子の出番がやってくる。

ここで良い記録を出したい。そして、5組、青組のリードを作りたいとクラスのみんなが思っているだろうし、もちろん僕もそう思う。




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