たばことわたし
@mtk_
第1話 雪解け
ずっと煙たくて無縁だと思っていたタバコ。
ママがよく、「たばこ吸う人ってわかると、大したことない人、と思う。」と言っていたし、
同意でしかなかったのに…
中2の終わりから、同じグループのえみが一緒にたばこを吸わないかと頻繁に誘ってくるようになった。
えみの高校生のお姉ちゃんが喫煙者で、えみも興味津々、だけど一人じゃ吸えないと私達を誘う。
お姉ちゃんは、ギャルで見た目こわいけど、話すとやさしくてわたしも憧れている。
この頃、えみのお姉さんは内緒で夜のお店で働いていたけど退学になったばかりだったらしい。
えみのお母さんも、彼氏との関係に夢中でほとんど外泊していて、ほぼ姉妹のみで生活していたことを何年もあとに知った。
「ありえない。けむいし!担任のノナカとかまじくさいじゃん、嫌だよ」
最初はだれもたばこの誘いに見向きもしなかった。
えみは、めげずに何度もたばこを吸いたい、かっこいい、一緒に吸わないかと誘ってきた。
「一緒に吸おうよ」
あまりにしつこいので、
「じゃあ、お姉ちゃんの貰って吸ってみたらいいじゃん」
と言ってみた。別に本気で勧めてるわけじゃない。私達が吸わなければ手を出さないだろう、とたかをくくっていたのに、
「…確かに!そうするか。」
わたしの適当なコメントで、えみのタバコデビューを勢いづけてしまったらしい。
数日後
「お姉ちゃんにもらって吸えた!自分の買いなってマルメンにしたの、ヤニクラやばいわ。」
えみが喫煙し始めたことをきっかけに、誰もやっていない悪いこと、が、えみもやっているし、に変わっていった。
いつのまにか、同じグループのいおりとゆきは、
朝学校に来る前にえみと三人でタバコを吸うようになっていた。
「これな笑。」
ゆきが、ジップロックにオプションとライターを入れて持ち歩いていると見せてくれた。
えみはもう、私をタバコに誘うことはなくなった。
私の前でも絶対に吸わない。
…そんなにタバコっていいのかな?
…受験もあるからバレたら詰み、なのに吸うとか強。
…受験とか先生がこわくて吸えないのかな私…先生がこわいとか優等生かよ私
…てか小学校のおしゃれな女の先生も吸ってたっけ。
…タバコ、悪いことばかりじゃない…?
街中でタバコの広告をやけに見かけるようになった。
はじけるフレーバー?可愛いお姉さんの写真。
…なんか、タバコかっこいいかも?あれ?吸いたいかも、、、?
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