第5話 交友

「ご馳走様でした」


思優と理得の2人は昼食を食べ終えた。


「俺らは高校生になったわけじゃん?」


弁当を片付けながら理得は話を振ってきた。


「おう」


「中学の時と比べて自由度もたいぶ広がったわけだ」


「それで?」


「自由度は何故広がると思う?」


「あ〜、バイトできるようになるからとか?」


「そう!まさにその通り。何かしたいバイトとかあるのか?」


「考えてなかったな」


「よしっなら考えようじゃないか、適切なバイトを」


「やっぱり、コンビニバイトとか?」


「王道だな。でも結構厳しいって聞くぜ?」


「なら本屋?」


「飽きそうじゃね?」


「そしたら、カラオケとか?」


「夜にシフト入れられそうじゃね?」


「ならお前が提案しろよ!!」


「ごめん、ごめん」


理得は苦笑いしながら謝った。


「バイトするの〜?」


そう言って近づいてきたのは華栄とその友人友人2人だった。


「そうなんだよ、けどいいバイトが浮かばなくてな」


いち早く答えたのは理得だった。


「土舞君もバイトするの?」


「そのつもり」


「落ち着いた雰囲気だし、本屋とかいいんじゃない?私は文感ぶんかん書店ってとこで働くんだけど、良かったら一緒に面接行かない?勿論、バイトの詳細見てからでいいけど」


「求人見てみるよ」


「あ、じゃあサイトのURL送るね」


間も無くして思優のスマホが鳴った。


「ありがと」


思優はそう呟くように言った。


「ふ〜ん」


理得が悟ったように、思優と華栄を見ていた。それは、華栄の友達も同じだった。


「あっ、で理得はどうするんだ?バイト」


「俺は適当に自由度の高いバイトでも探すよ。なんかいいバイト知らない?」


華栄の友人に理得は問いかけた。


「私はカラオケバイトするよ。夜間なら手当も付くし、結構自由効きそうだしね」


華栄の友人が答えた。


「夜間手当つくならカラオケもありか...」


「ありがとう。参考になったよ」


「どういたしまして〜」


「さてと、思優自販機に飲み物買いに行こうぜ」


「おけ」


思優達はその場を離れた。

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