猫のワルツ【一次創作BLオメガバβ×β】モブのAくん×モブのB。

きみどり

第1話モブのAくん×モブのB。 『猫のワルツ』

 ぴょんこらぴょんこら、にゃーお。

 ぴょんこらぴょんこら、にゃーお。

「で、モブに必要なわけ?その特技」

 いわゆるところのモブのBは、モブのAくんにそう問いかけるわけです。

「ピアノ?これは、好きだからやってるんだよ」

「でも、アルファにはどう足掻いても勝てねえわけじゃん」

 ぽん、トトトン。

「俺の頭でピアノ弾くな」

「ははは、いや、落ち着くかなって」

「あのなあ」

「俺はさ、俺がピアノが好きだってこと、自分の音が好きな人にだけでも伝わればいいと思ってるよ」

 アルファなんかより、絶対こいつの方が、音楽が好きなのに。

「ありがとう」

 ああ、なんだか、片想い、してる見たいだ。

 こいつの音楽の好きにあわせて、俺は合奏なんかするわけだから、だからなんだ。

 音の、好きがころがる。

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