登場人物が全員まともではない。

この作者さんは「普通では無い人間」「法律や常識から外れてしまう生き方しかできない人間」「常人に比べ、何かが過剰かもしくは何かが欠けている人間」を描くのがとても上手い。
まともでは無い面々が、それでも一生懸命に、彼らなりの筋を通して生きている。だからこそ読んでいて涙が出るほど面白いし、だからこそ胸が痛むほどの悲しみや、脳が焼けるような怒りも覚える。
それが良い。

あとこの作家さんは、主人公にハーレムを作らせないし、なんなら本人の意思ではなく流れで結婚させ、でもなんだか幸せになるのだ。
それもまた良い。

金太のエピソードが好きすぎる。