祈りへの応援コメント
こんにちは。
ビスケットの欠片から種籾への連想に胸が苦しくなります。
塹壕に待機を命じられ数日、同じ部隊との会話も少なく……といった描写からまともな指揮系統が機能していない中での薄い防衛線……おそらく本格的な戦闘が始まれば生存は難しい状況なのかな、と想像しながら読み進めました。
名もなき兵士の手が銃弾ではなく種籾を撒いて地を緑に染めるような、そんな優しい世界の訪れを願います。
よいお話をありがとうございました。
作者からの返信
志乃亜サクさま
お読みいただきありがとうございました。
細かく読み取っていただき感謝でございます。
情景から空想へと進めていく中で、彼の中の生への渇望だったり、望郷だったりを出せたら良いなあと思っていました。
優しい世界。未だに世界の何処かでは凄惨な光景があるのだと思いますが、皆の祈りは同じだと信じたいですよね。
ありがとうございました。
祈りへの応援コメント
ビスケットの欠片、種籾、それから、主人公の思い浮かべる故郷の風景、イメージの連なりで、その風景がスッと入ってきました。その温もりの分、余計に身に染みる現実の冷たい風が、主人公に生を実感させているようにも思えます。ラストもまた、ビスケットの欠片、籾殻、夜空の満点の星々と、そこにまかれるビスケットの欠片。イメージが広がっていって、荒涼とした大地の風景が連想されました。嵐の前の静けさ、といった感じでしょうか。
作者からの返信
@sakamonoさん
お読みいただきありがとうございます。
情景描写から心情、回想につなげていきたいと思っていましたので、すっと入っていけたのなら嬉しいです。
凄惨な状況の中で、こういった人の祈りがただ霧散してしまうことのない世界であればと思うのです。
祈りへの応援コメント
過酷な任務の最中に自分を見失いそうになる兵士が、ふとした連想からまだ自身の心に人としての感性が残っていることを自覚し、記憶の中の故郷を偲ぶ――とか何とか、無理に梗概にすればそんな感じになるのかもしれませんが、んー、確かに臨場感のある情景描写だし、この場面、この人物だからこそ語れているものがあるとは思うのですが、私の読み方の限界なのか、結局比喩だけで終わってしまってるような印象でした。とても美しい比喩であることは認めますけれども、もう一歩延びてくれんのか、という物足りなさを感じないでもありません。何かひとつビジュアル的に場面にあれば(たとえば転がっている死体とか、くたばりかけてる昆虫とか、遠望できる敵の高射砲でも)、ラストの印象を「祈り」なり「人間性への執着」なりにできたのでは、とも。
あえてそういうテーマを敬遠したということであれば、読み捨ててくださいますよう。まあ、何か足りんと繰り言を言うのは湾多のいつもの病気でもあるので ^^、話半分に聞いていただければと。
作者からの返信
湾多さん
お読みいただきありがとうございます。
またいつも忌憚ないご意見をいただけて嬉しいです。
コメントを頂いて学生の頃に「お前はいっつも綺麗なものばかり書くよね」と言われたことを思い出しました。
多分に好みの問題もあるのでしょうか、こんな物語を書いておきながら、凄惨なシーンは出したくなかったのかも知れません。ほぼ無意識ですね。言われてみるとたしかに死体のひとつも転がっていればその緊迫感も変わってくるでしょうし。
ここでシーンを付け足してしまうと、主人公の感情の振れ幅とかを再構築になっちゃうので、今回は加筆なしにしようと思いますが、ああ、そうか、と思いました。
ありがとうございました!
祈りへの応援コメント
2000文字以内のお題企画にご参加ありがとうございます🙇
塹壕だから星空しか見えないのだろうなとか音をたてないようにしなきゃだろうなとかいろいろ想像していたら胸が苦しくなってきました
そんな場所だからこそ生きているということを強く感じられるのでしょうかね
どうか無事に生きて帰れますようにと祈っております
とても素敵な物語だと思いました(*´-`)
作者からの返信
クロノヒョウさん
お読みいただいてありがとうございます。
また、いつも素敵なお題をありがとうございます。
思いついたままに書いたものでしたが、楽しんでいただけて良かったです。
恐怖の中でじっと身を潜めていなければならないとすると、その心労は計り知れないものがあります。こういうことが現実に起こることのない世界であってほしいと思います。
ありがとうございました。
編集済
祈りへの応援コメント
島本さんの作品をなにか読みたいと思ってこの作品を読みました。
冒頭の夜空の描写は、好ましくない戦場と好ましい故郷、澄んで綺麗な戦場の夜空とそうではない故郷の夜空、この対比から主人公のやりきれなさを想像できる(少なくとも私は勝手に想像しました)いい文章だなと感じました。
こういう文章がすらすら出てくるようになりたいなと思いました。
少し離れた向こうでは、~互いに干渉することを避けるようになっている。の段落部分について。
私は職場で、特定の業務の時には周りへ明るく声かけをします。そのことが仕事を円滑に進めている実感がありますし、ミスや改善案も上がってきやすいという体感があるからです。
しかしめちゃ疲れているときは、この明るく声かけするというのがめちゃ苦痛です。人と話したくないです。
この作品の兵隊さんたちの疲労は、私が体験したことのあるものよりも格段に甚大なものだと思います。
けれども兵隊さんたちが感じているものの一端に、少しくらいは共感ができるような気がしました。
塹壕。そして籾殻。この言葉は私に穀倉地帯のウクライナで続いている戦争を想起させます。
ファランクスでチクチクしたり、火縄銃でパチパチする過去の物でなく、私たちと同じ時代を生きる人々の戦争です。
もしかしたら今、世界のどこかでこの作品の主人公の思いと似た感情を心に抱いている人がいるのかもしれないな。などと考えました。
家族の白昼夢を見て? 夜明けの景色を美しいと感じ取れる、胸の奥の熱の残りを再確認した主人公が、生きて家族のもとへ帰れるといいなと思いました。
作者からの返信
@gagiさま
お読みいただきありがとうございました。
細かく読み込んでいただいてありがとうございます。
近現代の戦場のイメージで書きましたが、
こうした光景はいまも世界の何処かであるのかも知れません。
想像することしかできないですが、心を閉ざしたり、壊したりしなければとうてい耐えられるものではないのだろうなと。
夜明けや種のイメージから、生きたいというよりも、今回は望郷の念を強気出したいと思いまして、このような結びにしました。
まだ帰りたいという気持ちを持てること。生きていること。
この後は読者に委ねていますが、私も帰れることを祈っています。
ありがとうございました。