共学生の日常!

@kaikaikaizyu

エピローグ 何事も挑戦しなければ始まらない。

「部を立ち上げよう」


 俺はそう言って常日頃暇を持て余してる厨二病イケメンメガネ、鶴ケ崎龍馬つるがさきりょうまと親が金持ち、高身長、席次10位以内キープという優良物件だが、ヤクザ顔なので全くモテない鬼瓦剛おにがわらつよしに話しかけた。


「良かろう、何部だ?」


「えっ、マジでやるの?」


 俺はそのまま黒板に奉〇部とデカデカと書いた。


「ふむ、色々とOUTだ」


「僕の勉強の時間減るんだけど……」


「言いたいことは分かる。まぁ、名前に関して言えば拘りはない。ス〇ット団でも万〇屋でも何でもいいから何でも屋をやりたいと言う訳だ」


「しかし、何でも屋をやりたいからと言って貴様、毎日トイレ掃除をして欲しいという依頼があったらどうするつもりだ?」


「うんなもん断ればいいだろ」


「何でも屋じゃねーじゃん」


 2人が俺の計画性の無さにゴミを見るような目で見てきやがる。………確かに、俺がしたいのは無償の奉仕活動では無く、なんかー、そのー、アニメや漫画のような数々の事件を華麗に解決して友情と絆を強めていく感じ、みたいな奴である。


「そうだ金を取ろう!そしたらちゃんとした依頼が来る!」


「ただの高校生三人に金を出してまで依頼しないでしょ。しかも高校生はバイトしないと殆どの人は金無いよ」


「貴様にとっては掃除はちゃんとした依頼じゃないのか?」


 ふむ、やはり現実は厳しい。金が無理となると


「飢えた人に魚ではなく魚の釣り方を教える。相手の自立と矯正を促す──」


「完全にOUT!」


「貴様はもう黙れ。対価を金銭に拘らなければいいんじゃないか?物でも良いし、3人の宿題やってもらうなど、特に苦ではない事を対価に依頼を遂行するのはどうだろうか?」


「なるほど、それなら物好きの1人や2人は依頼してくるかもね」


「3人の宿題やるの苦だろ」


「しかし、問題は告知だ。ポスターやビラを配るのはいいが、芸術面に関してこの3人はゴミカスだ」


「今はSNSが主流じゃない?公式アカウント作って、友達に拡散してもらうとか」


「いや俺絵上手いよ。先生に現代のピカソって言われてる。ていうか友達って──」


「我はTw〇tterやイ〇スタなどは使っていないからな。その辺は疎い。あと炎上が怖い」


「結構前にもうXだけどね。別に変なこと書き込まなければ炎上はしないと思うけど」


「ポリコレうざいって書いたら炎上する?あと友達って──」


「なら、SNS方面は剛が担当してくれ。間違っても太陽に関わらせるな。本当に絶対関わらせるな」


「分かった。絶対に太陽には関わらせないよ。この仕事は僕一人で慎重にやることにする」


 なるほど、これは関われっていう振りだな。ふっ、仕方ない奴らだな。これがツンデレというのだろうか?あっ、ちなみに太陽というのは俺の名前である。東雲太陽、それが俺の名前だ。


「ならば我と太陽がポスター作りを──」


「そういえば部活の立ち上げるための人数5人必要なんだよね。二人とも友達いるの?」


「………」


「………」


 だよな、お前ら二人俺達以外に友達いないよな。




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