先史論

7番くじ

プロローグ・先史論

「歴史」が始まる前、世界は「先史」の時代にあった。「歴史」と「先史」の違いは文字の有無である。文字が残り、文献が残ったからこそ、「歴史」は現代でも「歴史」たりえているのである。

では、我々が綴るこの文字が、ある日一切の痕跡も残さず消えたなら、我々は「歴史」の中に留まるのだろうか。

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