兵庫ぷち旅行 1日目
「〜〜っ⋯はぁ⋯みんな、着いたぞ。」
「Well done Ouka! Do you drink coffee? (おつかれ!桜花、コーヒー飲む?)」
「お、センキュー」
「竜胆さん、運転ありがとうございます」
「良いんだ、めっちゃ緊張したけどな」
竜胆の運転で大阪から兵庫まで走り、姫路にあるホテルにやっと到着した。
一応カレンも運転できるのだが、右ハンドルと左車線が怖いとのことで日本に来てから車に乗っていなかったので、仕方なく竜胆が運転する事になった。
竜胆は仕事でいつも乗り回し、ときたま後輩調査員たちを乗せることもあるので運転は得意なのだが、よその家の子供を三人乗せているとなるとさすがに緊張したようだ。
「旅行先でまずホテルって珍しいね」
「そうだね」
確かに、1日目から観光を楽しみ、ホテルはご飯と寝るだけ⋯というのが一般的だ。
だが、着替えとカードゲームくらいしか持ってこず、普段の旅行と変わらない気分の志田姉妹とカレンはそれで良いにしても、竜胆は金棒と大太刀、陽鞠はアージェントとセレミアの鱗を持っているので、色々と落ち着いて準備が必要だった。
いざホテルでチェックインをしようと受け付けに行った竜胆だったが、ちょっとしたハプニングが発生した。
「⋯そうだ、5人で予約している竜胆⋯え、サイン?構わないが⋯ん、写真?いや、チェックインをだな⋯」
竜胆桜花はかなりの有名人である。それ故にチェックインに手こずっているようだった。
「あはは⋯私が行ってくるね⋯
⋯はい⋯え?ひまりん?⋯サインですか?構いませんけど⋯いやチェックインをですね⋯」
見事に同じ轍を踏んだ陽鞠なのであった。
「や〜大変だったね!」
「すまない…」
「ごめんね、皐月ちゃん…」
結局皐月が行き、チェックインを見事に完遂させた。
ダンジョンに行くのは明日ということで、今日は観光だ。
自由時間にするが、あまりはしゃぎ過ぎないようにと竜胆に念を押され、JK達は自由を手にした。
「竜胆さん達はなにするんですかー?」
「私とカレンは⋯ほら、アレだ。明日に向けての作戦会議をだな。」
「Right...ソノトオリ!」
「その袋いっぱいのお酒とおつまみは⋯?」
「ま、まぁ色々あるんだよ⋯」
そう言って2人は部屋に消えていった。
今日くらいは仕事を忘れようというものだ。
「まだ昼なのにねー、⋯私たちも行こっか!」
「そうですね」「れっつごー!」
(≧▽≦)(≧▽≦)(≧▽≦)
「わぁーーーかわいぃーーっ!」
三人がやってきたここは姫路セントラルパークという遊園地とサファリが融合したような場所だ。
大きな動物が好きな陽鞠は間近に居るキリンやサイやゾウにおおはしゃぎだ。
美月はそういえば竜形態のセレミアにも興奮してたなぁ、と思いながらはしゃぐ陽鞠を見つめ、お姉ちゃんは陽鞠さんばっか見てるなぁ、と皐月は美月を見つめ、キリンはエサをくれというように皐月を見つめている。
変な循環だ。
「⋯かわいい」
「ん?そうだよね!かわいいよねぇ!」
「はい、かわいいです」
はしゃぐ陽鞠を見て思わず「かわいい」と言ってしまった。
今度はサイを撫でている陽鞠はまさか自分のことだとは思わなかっただろう。
美月はあの日好きと言われてからまた名前の知らない感情が芽生えてしまったか気がしていた。
嫉妬に似たようなもやもやがする。
だが、嫉妬のような不快感は無い。
皐月はいるが家族以外の人と夏休みに外に出る、ましてや旅行なんて行くことになるとは、と友達の温かさに美月はしみじみとした。
⋯⋯⋯
「う〜⋯カレンはおっぱい大きいなぁ〜?このこのこの〜!」
「オウカ⋯オウカもイイBUTT(お尻)シテル!」
「⋯⋯なにやってるんですか⋯」
そろそろ日も落ち始めたので3人がホテルに戻ると、べろんべろんに酔っ払って下着姿になった竜胆とカレンが抱き合うような形でお互いの胸とお尻をまさぐり合っていた。
196センチの桜花と182センチのカレンという高身長2人がそれをしていたのでかなり迫力があった。
床に一升瓶とテキーラ瓶が一本づつ空いているのを見ると相当呑んだと見える。
「⋯だめ大人はほっといて、部屋でお風呂はいろっか⋯」
3人は順番にお風呂に入った。
今回は陽鞠もお風呂上がり美月に備えて真面目に瞑想して耐え、せっかく3つあるベッドを無視して一つのベッドに潜り込んだ。
「今日は楽しかったねー!」
「ですね!お姉ちゃんは⋯って、寝てるし⋯」
遊び疲れてしまったのか、美月は陽鞠と皐月に挟まれてすぅすぅと可愛らしい寝息を立てて寝落ちしてしまった。
それを見た皐月が悪い顔をしている。
「⋯陽鞠さん、お姉ちゃんも結構おっぱい大きいですよね⋯」
「た、たしかに⋯」
皐月は先程の竜胆とカレンを見てこう思ってしまったのだ。
「お姉ちゃんのおっぱい⋯ちょっと触ってみません?」
「だ、だめだよっ!」
「ちょっとだけならバレないですって!触りたくないんですか?」
「そりゃ⋯触りたい⋯けど⋯」
「私だけだったら怖いんですよぉ⋯せーので行きましょ?せーので」
「えぇ⋯し、仕方ないなぁ⋯」
どうしても姉の胸を揉んでみたい皐月と陽鞠の理性は皐月が勝利を収めた。
2人はそれぞれ美月の方を向き、胸の上に手のひらを広げ、スタンバイした。
「⋯い、いきますよ⋯」
「う、うん⋯⋯」
2人の心臓は今にも口から飛び出しそうなほどはねている。
「「⋯せーのっ、」」
もにゅっ
「⋯⋯んぅっ⋯」
「「っ〜〜〜!!!」」
陽鞠と皐月の寝不足が今確定した。
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