焔〜命の灯〜
muLei
第零話 最凶の陰陽師
時は平安、最凶の陰陽師がいた。
その名を神無月霊といった。
そのもモノは妖と人が共存した世界を作ろうとした。
だがそれは失敗に終わった。
霊が一番信用していたものに裏切られたからである。
そいつの名を安倍晴明といった。
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神無月亭
「霊さん」
「なんだ晴明」
「お客様です」
誰だ?俺の友人は京都にいないはずなんだがな
「妾じゃ、霊よ」
「お前か‘‘羽衣狐’’」
「お前とは失礼な」
‘‘羽衣狐’’とは九尾の狐です。
「なんのようだ羽衣狐」
「お主に言いたい事があるのだ」
「言え」
「お主近いうちに死ぬぞ」
「知ってるわ、黄泉津大神から聞いた。」
「黄泉津大神?」
「あぁ、伊邪那美命(イザナミ)」
「あぁ、黄泉の女王か」
「あぁ」
「なぜそんな神がお主に?」
「あいつは俺と契約してるからな」
「そうなのか、」
「あぁ」
「なのになんで妾とは契約してくれぬのか」
「契約しても徳がないじゃん」
「徳ならあるぞ」
「なんだよ」
「がしゃどくろと土蜘蛛が味方につくぞ」
「ならその二体とも俺と契約させろ」
「わかったのじゃ」
よしこれでがしゃどくろと土蜘蛛が仲間になる
「お主絶対がしゃどくろと土蜘蛛が欲しいだけじゃろ」
「あぁお前はついでだ」
「ひどいのぉお主は」
「まぁいいだろ、あと帰れ」
「分かったのじゃ」
「玄関までお送りします(なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでこいつばっかり)」
「ありがとうなのじゃ」
「晴明」
「はい(なんだよクソ野郎)」
「今日俺は今から京都に行ってくる」
「わかりました(よし、こいつがいない間にアレの準備をしておくか)」
「なら頼んだぞ」
「はい(さっさと行きやがれクズめ)」
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京都
「なぁ土蜘蛛」
「んだよ、戦ってる最中に戦いに集中しやがれ」
「いや俺もしかしたら今日で死ぬかも」
「そうなんだな、やっとか俺はやっとお前を殺せるんだな」
「ちげーよ」
「じゃあ誰に殺されんだお前は」
「晴明」
「お前の一番弟子の?」
「あぁ」
「どうしてそう思った」
「いやあいつ俺に絶対嫉妬してんだよ」
「そうか?」
「あぁ多分家に帰って飯食ったら死ぬわ」
「じゃあ俺との勝負はどうすんだよ」
「お前が俺と契約をすればいい」
「どう言うことだ」
「契約はどちらか一方が生きていれば蘇ることができるものだ」
「それができるのはお前だけだ」
「いたんだ茨木童子」
「あぁ酒呑童子様がお前と契約がしたいそうだ」
「そうか、すぐ行く」
「おい俺との戦いはどうすんだ」
「また蘇った後にやろうぜ」
「仕方ないな」
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裏鬼門前
「きたのか霊よ」
「あぁ酒呑童子」
「妾は待っておったぞ」
「姫様ぁぁぁ」
「なんじゃがしゃどくろ」
「私も契約させてくださぁぁぁぁい」
「うるさいなぁがしゃどくろは」
「契約してくださいますかぁぁぁぁぁ」
「するから静かにして」
「わっかりましたぁぁぁぁ」
「はぁ、まぁいいかで酒呑童子本件は?」
「妾も契約がしたいだけじゃよ?」
「なら帰るぞ俺は」
「あぁまた蘇った後に会うのじゃ」
「じゃあな、また」
「あぁまたなのじゃ」
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神無月亭
「晴明帰ったぞ」
「おかえりなさいませ霊さん(チッ帰ってきやがったか)」
「おう、ただいま」
「今回のお食事は霊さんの好きな鮎の塩焼きですよ(まぁ毒入りだけどな)」
「おうそうか、ありがとうな」
「さぁ冷めないうちに食べましょう」
「あぁ、(最後の飯が鮎の塩焼きでよかった)」
「おいしですか」
「あぁ美味いぞ」
「そうですか、そしてさよなら」
「あぁ、この世界を託したよ晴明」
「なっ知ってたんですか」
「あぁ」
「そうですか、すみません私の嫉妬のせいで」
「いいまぁ俺はいつか蘇る、その時お前がまだ生きてたら一緒に美味い酒と鮎の塩焼きを食おうぜ」
「はい、さようなら師匠」
「あぁ」
ここで俺は生命の灯火を燃やし尽くした
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XXXX年後
「ここはどこだ」
「ここは陰陽師を育てる学園の学園長室だ」
「今声は晴明か?」
「はい師匠」
「今は何年だ」
「20XX年です」
「そうかもうそんなに経ったのか」
「はいそして人間と妖の共存する世界はまだ達成できておりません」
「だろうな」
「師匠にお願いがあるんです」
「なんだ」
「この学園に入学してください」
「いいが、まず聞かせろ目的とこの学園の生徒たちのレベルは、あとこの世界の常識やルール」
「まず師匠にこの学園に入ってもらう理由は師匠に生徒たちを強化をしてもらいたいのが理由です。次に生徒たちのレベルは第一術式から第三術式までしか使えないものが大半で第四術式、第五術式が使えるものはこの学園の1割程度です。この世界のルールは説明が難しいので本を置いときますね」
「あぁわかった、だがレベルが低すぎないか第四、第五が使えないとまず話にならん」
「わかっております、だから師匠に生徒の強化をして頂きたいです」
「それはいい、だがなぜ俺が生徒になるんだ」
「理由はお師匠の見た目が19歳で止まっておられるためです」
「だからなんで19で止まっているだけで高校に入らなければならない」
「お願いします、鮎の塩焼きを作るので」
「よし手を打とう」
「よっしゃー」
「じゃあいまから入学試験しに行きましょうか師匠」
「は?」
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今から用語解説を始めます
〈用語解説〉
術式・・・陰陽師が扱う特別な力第一術式〜第八術式まである。だがまれに固有の術式持ちが生まれるそれを固有術式と呼ぶ
五行・・・陰陽師に宿る才能。火、水、土、金、樹に分類される
第一術式・・・陰陽師の基本技。式神を操る術式
第二術式・・・陰陽師の基本技。自分の呪力を呪力玉というものに変え攻撃する技
第三術式・・・陰陽師の基本技。自分の呪力を周りに展開する結界技
第四術式・・・陰陽師の中級技。自分の呪力を自分の特性に合った五行に変え扱う技
第五術式・・・陰陽師の中級技。五行のどれかを操り式神を強化する技
第六術式・・・陰陽師の奥義。使えるものは固有術式を持ったもののみ、固有術式を必中にし効果を累乗させる
第七術式・・・陰陽師の奥義。使えるのは固有術式を持ったもののみ、固有術式の力を味方にも与え3分間だけ五行を全て扱う力を得る
第八術式・・・陰陽師の奥義。発動できるのは晴明と霊のみ。発動するためには上位の妖または式神と契約するしかない、これはその妖の奥義を自分の呪力を体を媒体にし発動する術式
固有術式・・・固有術式はそのものの才能によって強さが変わる
固有術式 名・・・固有術式が陰陽技の強化版のものに与えられる名称
固有術式 滅・・・妖の力に似た固有術式を持つものに与えられる名称
固有術式 冥覇・・・世界を変える力がある固有術式を持つものに与えられる名称
霊、晴明、酒呑童子、羽衣狐が冥覇の固有術式がある
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これで今回は終わりにしたいと思います。
今回の作品は一話一話が長くなると思うので話数も少なると思いますが楽しみにしておいてください。
それでは【Good-bye】
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