『羽綿』
綿雪みたいな羽がふわり、ふわりと宙で遊ぶ。
髪を揺らすくらいのそよ風ですぐ攫われてしまい、雲の中に吸い込まれてしまいそうなほど軽い。
指先で触れてみると、ほんの少しの感触が伝わる。柔らかいというよりも、僅かな形と感触を残した空気ような触り心地。
そして、横を通る風が優しく攫っていった。
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