王女さまの馬番係は珍獣のようだ。
玄狐 朔紅
騎乗準備
むかしむかし、あるところに豊かな王国がありました。それは、魔法、魔物、異種族…それらが当たり前にある世界でのことでした。
王国の名は『ソレイユ』
当代の国王は賢く、国民を大切にできる王であった。王妃との仲もよく、子にも恵まれ、2人の王子と1人の王女が居た。王家は国民に慕われ、国は豊か。王国は幸せであった。
さて、これから語られるのは、その王家の馬番係、特に王女さまの馬を預かる馬番係を中心とした物語。馬を愛し、馬に愛され、動物に愛され過ぎた者の物語。
王女さまの名は『ティルテシア・ヒミュイ・ソレイユ』
王女さまの馬番係の名は『ティアレグ・フィアード』
平和な王国の穏やかな日々。
早朝鍛錬に励む騎士達の向こうから高い鞭の音がする。
「誰が乗ってると思ってんの?巫山戯た態度してんじゃねーよ!!」
騎士の打ち合う剣の音に負けない少女の声と鞭の音。
これがこの王国の鍛錬場と馬場における朝の日常風景なのであった。
この王国では、最強の騎馬隊を備えており、その馬たちはティアレグ・フィアードが仕込んだ馬たちであった。王家の乗る馬も同様。
その鍛錬には欠かせない朝の怒号と鞭の音なのである。
本日も王国は平和であった。
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