とある惑星
――GX3509。SS119073のハビタブルゾーンにて半知的生命体を発見……うっ。
エネルギー粒子が光を撃った。通常の光ではないそれが影響を受けてしまうほどの、高火力が光を干渉する。
――これがこの生命体の挨拶……いや。
光は観察する。
――これがこの生命体の生き方……核だけがある惑星の厚い大気の下でのみ高速移動ができ、繁殖や死の概念がなく、長く生き続けられる代わりに他の個体と関わらない。私を敵だと認識しているようで、友好的じゃない。
エネルギー群が交差する。一見、不規則に移動するようだが、いつの間にか光の周りに集まってきた。
――敵意を感じる。彼らは私を排除する気なのだろう。であれば、核を貫き二番目の惑星を塵にする。生命体の記録は、しっかり記しておく。
エネルギーがざわついた。
――お前たちも私の敵意が分かるのか? ……やはりこの惑星の庇護がなければ何億年の寿命も瞬間で終わる。だが死を知らないお前たちに、恐怖という感情を持っているか?
エネルギーが発散する。
――分からないなら、存続するために私に従うか、私に滅ぼされるか。選ぶといい。
そう伝えた光はエネルギー群の隙を抜けて、惑星の深部へ辿り着いた。
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