第10話精霊の泉へ

 今日でスタートから25日。遂にゴブリンキングが1体完成した。これで漸く精霊の泉に行くことが出来る。まあ、確率には結構勝ったとは思うんだがな。それでも何とか完成した。長かった。本当にゴブリンだけで終わるのかと思ったぞ。ゴブリンキングが居てくれたら、かなり心強いんだ。精霊が狩れるようになるからな。土属性攻撃がデフォルトでついてくるんだ。かなり有用な魔物なんだよ。物理無効の精霊でも、属性攻撃は無効化出来ないからな。これでダメージが通るようになる。やっとの思いで作ったんだ。酔いしれても良いだろう。


「ベル君ベル君! 見て見て! ゴブリンキングが出来たんだよ!」


「お! アーリアもか! それじゃあ明日からは精霊の泉だな!」


「別の場所に行くんだよね! 楽しみだなあ」


「まあ、精霊の泉は綺麗な所だからな。中々いい場所だぞ?」


「そうなの?」


「ああ、観光地にもいい場所だ。精霊は基本的にはノンアクティブだしな。経験値はゴブリンと同じではあるんだけど、MPを使わないと勝てないから、経験値効率は悪いんだ。だが、MPが無限にあれば、ゴブリンよりも経験値が貰えるんだけどな。精霊ってその辺に沢山居るから」


「ほへえ。そうなんだ。楽しみだね!」


「ああ、楽しみだな。これで漸くゴブリンを卒業できるからな」


「ゴブリンを卒業したら、どうするの?」


「精霊を契約しまくる。そして、今度は上位精霊まででいい。時間が無いんだから、上位精霊までで良いかな。その後は、色々と場所を回る予定だ。最後にドラゴンバレーに行くから、そのつもりでな。まあ、幾つか飛ばしてもいいんじゃないかって、思っている場所があるんだけど、どうするかな。いや、何というか、思ったよりも経験値が稼げているからさ。ドラゴンバレーに何日も籠った方がいいんじゃないかって気がしてきてな? やっぱり、最強種であるドラゴンを大量に持っている方が強いし。流石にGランクからSランクにまで育てるのは時間がかかり過ぎるし、ある程度の強さのドラゴンから始めないといけないだろうしな。ドラゴンバレーは必須だよ」


「そう言えば、ドラゴンさんって、Gランクにも居るの?」


「居ないぞ? Gランクはリザード、Fランクはハイリザード、Eランクはレッサードラゴン、Dランクはドラゴン、Cランクは属性ドラゴン、Bランクはグレータードラゴン、Aランクはエンシェントドラゴン、Sランクはエンシェントドラゴンロードだ。ドラゴンバレーは属性ドラゴンしか出てこない場所だ。まあ、所詮はCランクの魔物なんだよ。それで強いとかほざいているのは、何かの間違いでしかない」


 そもそもだけど、そこで装備を整えるのが一般的だからな。属性ドラゴンは、名前は色々とある訳なんだけど、それに対応した皮素材が落ちる。それをレザークラフトで、防具を作って貰うんだ。出来れば、何かしらの属性を無効化出来るまでの装備が欲しい所ではある。解りやすいように、火属性の無効化があれば、簡単なんだけどな。基本的に、マジシャンの高位職には、拘りが無ければ、火属性が最強の一角なんだよな。それのタンクに上位精霊も火属性の上位精霊が欲しいとは思うんだけど、そんな事は出来ないだろう。粘るのは面倒だからな。それなら、スタンピードを起こして最上位精霊を獲得した方が楽だ。まあ、後処理が面倒にはなるんだけど。面倒な事は、色々と他の方面に声をかけて軽減できるが、面倒だからなあ。特に最上位精霊は面倒なんだよ。


 基本的に、上位精霊からは、自分の属性を持つことになる。それが普通なんだ。だから、無効化の範囲が広がるんだよな。出てきたのが、最上位精霊の土属性だった場合、詰みである。こちらには攻撃の手段がなくなる。なので、スタンピードを起こすことはしない方が良い。各所に迷惑がかかるからな。やるにしても対処が出来るようになってからだ。


「それじゃあ、明日からは精霊の泉だな。ゴブリンは狩る。まだホブゴブリンもゴブリンチャンピオンもゴブリンジェネラルも残っているだろ?」


「残ってるよ? え? この町から移動させるの? 危なくないかな?」


「そもそも初心者組にはダメージを与える手段が無いし、もうこの場所を卒業しているだろうからな。経験値効率が悪くなるんだし。それだったら、比較的安全だとは思うぞ。まあ、流石に町中を歩かせるような事はしないが。普通に門の外から出かけさせるさ」


「そうだよね。外なら、そこまで影響は無いかもね。気にしても無駄かあ」


「まあ、そう言う事だな。気にしても無駄なんだ。人を殺さないようにだけしておけば良いんだよ」


 流石に見たら殺すって人は少ないとは思うし、召喚士なら殺せないだろうし。殺せるくらいINTが高い奴らは、別の所に行っているだろうからな。基本的には、クレーバーの町は、最序盤の町である。普通なら10日もしない内に旅立つのが普通なんだ。俺たちみたいな変わり者しか居ないんだよ。なので、問題なしである。見かけても雑魚しか居ないはずだ。まあ、殺せる可能性があるのは、商業組合の戦力なんだが、召喚獣との区別は付くだろう。普通に人の試算に危害を加えたら、商業組合に文句を言いに行くだけである。そりゃあ、折角戦力にしたのに、殺されましたで済ませてはいけないからな。謝罪と賠償を求める事くらいはするぞ。猛抗議してやるからな。


 そして、一応だが、ステータスは振った。こんな感じに。


――――――――――

名前:ベルン

職業:召喚士

Lv:0

HP:102300

MP:68180

SUP:75


STR:20

VIT:50

INT:20

MND:34050

DEX:40

AGI:100

――――――――――


――――――――――

名前:アーリア

職業:召喚士

Lv:0

HP:102300

MP:68180

SUP:72


STR:20

VIT:50

INT:20

MND:34050

DEX:40

AGI:100

――――――――――


 MPを増やしておかないといけないからな。だから、MNDに特化して振る。まあ、これでMPも何とかなるだろう。


 そんな訳で、次の日。門からゴブリンたちを見送った後、精霊の泉に来ていた。


「うわー! 綺麗な場所だね!」


「ゴブリンキング召喚。エナジーバレット、契約」


「こっちも相変わらずだね。これ全部精霊?」


「そうだ。ゴブリンと違って、探しに行く手間が無いだろう?」


「そうだね。それじゃあ、私もゴブリンキング召喚! やっちゃって!」


「さっさと倒して契約するぞ。MPが無くなるまでが勝負だからな」


「解ってるよー」


 まあ、1万体以上契約できる計算だからな。エナジーバレットの消費MPは5である。1万体契約してもまだ残るんだ。まあ、そこまで効率よく出来る訳でもないかもしれないしな。契約するまでに5秒くらいは必要だし。1日は86400秒なんだ。普通にMPを使い切ることなんて無い筈なんだよ。


「エナジーバレット、エナジーバレット、エナジーバレット、契約、契約、契約」


「その方が早いの?」


「解らん。検証中だ。そんなに変わらないとは思うけどな。気にしても無駄だ。MPはなくなることが無いんだから、気にしないで使え」


「解った!」


 ひたすらに精霊を契約していった。最下級精霊だけどな。それでも、物理無効だけでも有難いんだよ。まだまだ属性がついてくる段階では無いんだけど、上級精霊まで行けば、属性がついてくるんだし、お得である。属性の無効化手段に、精霊を所持しておくことは良い事ではあるからな。何かと役に立つんだよ。対人戦だと厄介な盾になるからな。精霊王まで行くと、かなり強いアタッカーにも慣れるんだけど、そこまで育てられる気がしないからな。まあ、良い所までで何とかしておかないといけないんだろうとは思う。けど、無制限に契約できるから、後でも作れるんだけどな。

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