資料C:おわりに
資料Cはここまでとなります。他にも幾つかの音声記録が残されていたのですが、それらは―時間の経過もあってか―殆ど聞き取りのできないものでした。可能な限りわたしの聞き取りで以て復元しましたが、聞き誤り等も十分に考えられます。
これらの記録を書き取りながら、わたしの胸の内に言い知れぬ不安が広がっているという事実をここに書き記しておきます。なにか、どうしようもない嘘や欺瞞が、どこか遠く、明確な悪意を持ってわたしの―あるいはあなたたちの、意識に介在せんとしている、という予感とも言えます。
叔父の家は、中埜宮市の中でも、比較的静かなところにあります。聞こえはいいですが、近くのコンビニまで車でも出さないと行けないようなところです。だからこそ、ここに道を通して通りを便利に、という話が出ているのでしょうけれど、とにかく、静かなところです。
ほんとうは、あの夏休みに何が起きたんでしょうか?
誰かが嘘をついているとしたら、それは誰なんですか?
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