第8話 ルール

『ただいまより、本日のメインイベント、S―aikyou世界サーベル級王者・冴月VS同級一位・アンジェリヤス・バートレーンの試合を行います』


 実況アナウンサーの声が高らかに響き、証明の落ちた会場に緊張が満ちる。


『それでは、両選手、リングに入場です。まず、青コーナー、百六十・三センチ、アンジェリヤス・バートレーン!』


 青いライトがいっせいに灯り、光が会場を駆け廻って、リングへ続く花道を照らし

出す。


 名前から、外国人を想像していたのだが、入場してきたのは、長い金髪に真っ赤な口唇の、バニーガールの格好をした日本人だった。どうやら、リングネームを使っているらしい。


 春気道の階級は、体重ではなく身長制で、以下のようになっている。団体によって数ミリの違いはあるが、ほとんどの公式試合はS―aikyouの規定を採用している。


(ルールブックより抜粋、低いほうから)

 ルージュ(口紅)級……百四十七センチ以下

 ウィード(雑草)級……百四十七~百五十二センチ

 タクト(指揮棒)級……百五十二・一~百五十七センチ

 サーベル(洋剣)級……百五十七・一~百六十二センチ

 スピアー(槍)級……百六十二・一~百六十七センチ

 ツリー(樹木)級……百六十七・一~百七十二センチ

 タワー(鉄塔)級……百七十二・一~百七十七センチ

 エベレスト(山岳)級……百七十七・一センチ以上


 なお、体重は健康でいられる範囲が望ましい。太り過ぎはもちろん、痩せすぎていても、注意が与えられたり、試合出場を止められる場合がある、そうだ。

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