震感少女 -SENSE QUAKER- 第二部:囚花の陰謀
猫師匠
プロローグ 揺れる夢
――龍が、呼んでいる。
夢の中で、私は果てしない闇に立っていた。
耳に響くのは、八つの声。
一の龍は優しく、二の龍は鋭く、三の龍は静かに……
そして最後に、底知れぬ影の中から声がした。
『八の龍は――まだ眠れ』
目を開くと、涙が伝っていた。
怖い。でも、震えはもう止められない。
――一ノ瀬響。私はまた戦う。
別の夜。
私は炎に包まれていた。
狐火が尾を揺らし、秋葉大権現が睨みつける。
その眼差しは「燃え尽きよ」と私に告げているようだった。
「……嫌だ。私は、響を守るために生き残る」
そう呟いた声が、闇を押し返した。
――悠木詩織。私は彼女の隣に立つ。
灰色の廊下。
冷たいコンクリートに座り、私は遠くを見ていた。
何もない。力もない。
ただ、心臓の鼓動が私に残された全て。
けれど、その鼓動は重なって響いた。
遠くにいる“彼女”と、確かに共鳴した。
「……響」
その名を呼ぶだけで、胸の奥に花が咲いた気がした。
――天音レイ。私はここで待つ。
それぞれの夢と現実が揺れる。
八王子に眠る闇が、確かにうごめき始めていた。
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