第17話:卒業後の屋上〜再会と手紙〜

陽介は大学の春休みを利用して、久しぶりに母校の屋上に立った。

風が心地よく、どこか懐かしい匂いがした。


「陽介…久しぶり!」


振り向くと、美咲と菜月が笑顔で手を振っていた。

「卒業してから会うの久しぶりだね」

「屋上に来ると、あの頃のこと思い出すよね」


陽介は小さく頷く。

「手紙のことも…覚えてる?」


三人で屋上を見上げると、遠くの夜空に小さな光がひらりと消えていった。

新入生がまた、勇気を出して手紙を投げたのだ。


美咲が微笑む。

「願いは、こうして少しずつ未来に繋がっていくんだね」


陽介も心の中で静かに笑った。

『小さな勇気の連鎖は、これからもずっと続いていくんだ』


夜空に消えた手紙の光は、今日も誰かの希望をそっと照らしていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る