加減、下弦

満月でした。有限だったはずの未来が

無限に侵されていき。

知らない月が、今日も懇々と一人を照らしている


人間である以上、一人で生きていくことは困難らしい

そんなことを思案しながら、またイヤホンの音量を上げる。


価値観の相違は、月と太陽であり。

状況により、照らすものも変化していく

その感覚を忘れぬように眠り、月が昇り。

また、目覚める

見知った明日に、驚き。

また、12月が来る


満月の世に、私が皆既月食を起こそう。


とげとげしい月を、嚙み砕いて。

溶けた時。

すべてを知った時。

食べた時。

有限だと知った時。


昇華した時。

ささくれから血が出た時。



太陽が月を喰らったとき







日食



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