第6話:配信アーカイブ#296
:よくそんなの食べられるな…
:日本の一部でも食べられてるとは聞くが
:いやあキツいっす
「そう? 結構美味しいよ?」
:手を!向けるな!!
:よく猿の手なんて食べられるな…
:ほぼ共食いじゃん
「ん~……みんなバナナ食べるけどバナナって六十パーセントくらい人間と同じじゃん? 半分共食いじゃん? ……ってのと同じ感覚なんだよねー僕的には」
:そうかな…そうかな…?
:詭弁だよそれは…
:尻や胸のところじゃなくて手を食うのなんで?経験上一番肉乗ってるとこだよ
「ウッドステルスモンキーは尻のところ臭いんだよねー。……というか胸のところ肉無いよウッドステルスモンキーは」
:何の肉の話だったんだ…?
:人の肉って尻が一番美味しくて次に胸のところらしいね。関係ない話かもしれないけど
:というか経験上っていったい何の経験…
:怖い話やめよう!はい、やめやめ!!
「そうだねー。ぼちぼちボス部屋入るし」
:猿の手をポイ捨てすな
:森が一気に開けたなあ
:足首くらいまで使って水草生えてて…やりづれぇロケーションだなこれ
:動き阻害されるよね。水の抵抗って結構馬鹿にならないし。
:ここのボスなんだっけ?
「……ちょーっとやりにくいんだよねえ、ここのは」
:なんか…すけすけなものが見える…
:草が倒れたので何かが降り立ったのは分かるが…
:あっ姿現した
:ドローンの投影映像みたいね。なんとかかんとかマッピングみたいな
:でっか…
:ヘラジカかあ
:角やばくない?横幅ありすぎるぜあれ
:霊王ですね。5m以上の大きさを誇る巨大ヘラジカ。そしてその特徴は御覧の様にステルス機能。全長5m体重5tのトラックが透明になって突っ込んできますから
「おまけに速度も電車並だからねー。普通相手できないよねこれあっはっはっ」
:あっはっはじゃねえよ突っ込んできてるぞ!!
:見えない!全然見えないんだけど!!
:なんであの巨体で走って水しぶき一つも立ってねぇんだ!?
:水面浮いてるので…水の波紋を見極めるしか…
:どうやって避けるんだよそれで
「霧の揺らぎとか、僅かだけど一応足音あるから……他はまあ、距離で見えるようになるから、こういう風に」
:飛んだぁ!? 飛び越えたぁ!?
:位置的に角と角の間潜り抜けないといけませんよね?
:霊王の背中に着地する人はじめて見た
:霊王の目視可能距離1mなんですが
:1mの時点で自分に迫ってくる列車の存在に気付きました、どう行動もできねぇ
:霊王の首にワイヤー絡めてる・・・いつのまにそんな、えっ?
「軽量級の冒険者なら多分誰でもできる、よっと」
:誰でもは出来ないわよ!?
:できてたまるか
:ワイヤーを手綱みたいに操って霊王乗りこなすのなんてAくらいだぞやれるの
:すっげぇ暴れてるのなんで御せるのこの人
:暴れ馬でも乗りこなせそうだなこいつ
:ただ致命傷与えるには刃渡りが足りないな
:まあナイフじゃねえ
:霊王の皮膚の厚さを考えると、ショートソードくらいは欲しいですね
「後はこれを五時間維持すればいいだけ」
:五時間…ずっとっすか?
:流石に無茶じゃねえか!?
:確かに人間のスタミナなら動物を疲れ殺すことも可能だけどよぉ
:あの、Aさん?いつもだとそれでもいいんですけど、依頼…
:流石に飽きて他の配信見るわ
:あっ、タイムリミット…みくちゃんの依頼…
「……あっ」
:忘れてやがったなこやつ、、、
:流石ゲーム感覚で人の命を弄ぶ狂人
:あまりにもいつも通りすぎるとは思ってたんだ
:人(自分含む)
「しゃーない……疲れるけどなる早で殺すかあ」
:新しく武器出したけどなんだあれ
:迷宮産の武器ではないな
:たこ焼きのピックだな、市販の
:アイスピックね、市販の
:俺も愛用してる百均で売ってる奴じゃん!
:そんなんで霊王倒せるの!?
「殺すのなんて市販の武器でも十分だよ」
:人と魔物はまた違う話じゃねえかな?
:暴れ狂ってる霊王の首よじ登ってる…なんで落ちないんだあんな激しく動いてるのに
:ナイフを霊王の体にぶっ刺してワイヤー解けない様にしたのか、殺せはしないけど不快感を常に味合わせて体力奪う寸法か
:でも登ってどうすんだいったい
:霊 王 頭 部 登 頂 完 了
「ハロートナカイちゃん」
:角もってぶら下がった!?正気!?
:目玉貫いた!!
:一気にズボっと肘のところまで入った!!
:なるほどこれで脳みそぐっちゃぐちゃにするのかできるかんなもん
:なんでこの人余裕そうにこんなことやれるの?
:生き返られるとはいえ死ぬのが怖くないのか
:死ぬ恐怖は持ち越しだから普通怖さは増すもんよ?
「うわっとっとっと……あらぁ!?」
:まあ投げ出されるわな
:すげぇ首振ってる…ヘヴィメタルかな?
:目玉の神経がゴムみてぇにビヨーンと…
:アニメとかだとコメディチックなのにやっぱリアルだとグロい、、、
;アニメじゃないからな
「うわっえっ噛み切っぶへっ」
:目の神経噛み切ったせいでA着地失敗!!
:やべぇぞやべぇぞ突っ込んでくるぞ!
:普段RTAかってくらい理屈立てて探索してる分想定外に弱いよなAって
:平常時なら人間アピールに安心することだけどデカ鹿相手してる時にはやめてもろて
:トナカイですよ
「んなあああああ!!!!」
:んなあああああ
:飛んで避けた
:この情けない姿見たいが為に何時間も配信追ってるところある
:普段余裕がありすぎるだけにね、こう……ギャップがずるいよね……
「……前までこんな動きしてこなかった筈なんだけどなあ」
:あっでも態勢立て直した
:でも一度駄目になったら後々の動きも駄目だぁってよくなるもんだけど、大丈夫かしら
「……とりあえず」
:おおっ飛んでぇ…
:はい角くぐり
:血が出てる分色づいて無傷の時より戦いやすくはなってるがそれでもよ
:メンタル下降入ってるとこういうの失敗しやすいんだけどなあ
「両目貰うねー」
:本当容赦なく目玉抉りに行くなAは
:冒険者って暴力のブレーキぶっ壊れてないとやれない仕事だからねー
:あれ?アイスピック無い?
:目の中に置いてきやがったか
「よっ、ほっ、と」
:またナイフで切り刻み始めた…
:刃渡りが短いから傷は浅いとはいえ迷宮産の素材使ってるからスッパスパ斬れるな
:でも致命傷は与えられないじゃん?どうすんの?Aはソロ潜だからアタッカーもいないし
:いや動き鈍くなってきてね?霊王の
:魔物といえど血の通った生き物。我々ですら少量の血を失って気分が悪くなるからな…
:両目抉られて首絞められて傷付けられまくって出血させられまくってだぞ
:ただこの調子で倒すとなると……あと三時間コースではありますね
:こりゃ次の枠行くな
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