クラス全員で転移したけど俺のステータスは使役スキルが異常で出会った人全員を使役してしまいました
髙橋ルイ
第1話召喚と絶望
男子A「な、なんだここは……」
女子A「え、
周囲を見渡せば、
そしてその隅には、担任の
目の前には巨大な
左右には
低く重い声に、
男子B「……まじ? これって」
男子C「異世界転移……ってやつじゃね?」
男子D「うおお、ついに来た!
恐怖と興奮が入り混じった声が飛び交う。
◇
最初に前へ出たのは、クラスの中心人物――
運動神経が抜群で、教師からも信頼される存在だ。
男子E「おおっ! すげぇ!」
女子B「やっぱり
拍手と歓声。
次に呼ばれたのは――
大人しいけれど優しい心を持ち、いつも周囲を気づかっていた。
女子C「すご……!」
男子F「
◇
それから次々とクラスメイトたちが前に出ては、強力なスキルを披露していった。
治癒士、聖騎士、神官……。
誰もが頼もしい力を手にしていく中、ついに
名前を呼ばれ、足がすくむ。背中にクラスメイトたちの視線を感じながら、震える手を
……しかし。
何度やり直しても、
場の空気が一変した。
男子G「はぁ? なんだよそれ」
男子H「完全に外れ枠じゃん」
女子D「足手まといになる前に追い出せばいいのに」
◇
小さくもらした言葉は、周囲の喧騒にかき消された。
誰の耳にも届かず、当の
◇
冷酷な言葉とともに、
必死に声をあげる
結局、誰も助けてはくれない。
扉が閉まる音が、胸に重く響く。
外に放り出され、ただ一人。
夕暮れの空は赤く染まり、冷たい風が吹き抜けていく。
(
◇
だが、森の茂みから低いうなり声が聞こえてきた。
「グルルル……」
赤い目を光らせた
恐怖に震え、思わず叫んだ瞬間――頭の奥で声が響いた。
『命令を確認――
「……え?」
次の瞬間、狼は牙をむき出しのまま動きを止め、やがて頭を垂れてひざまずいた。
信じられない光景。さっきまで襲いかかってきた魔物が、今は忠実に従っている。
(これが……
出会った相手を強制的に従わせる。
そんな異常な力が――俺に。
(無能なんかじゃない……そうだろ?)
_______________________________
後書き
ここまで読んでいただき、ありがとうございます!
第1話では「召喚」「鑑定」「迫害」「追放」に加え、主人公が初めてスキルを発動させる場面までを描きました。
次回は、従属させた魔物との旅立ち、そして新たな出会いが物語を動かしていきます。
ぜひ引き続きお楽しみください!
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