人生を豊かにする「サボりの周波数」
AKIHIKO
第1話 序章
序章:トンテンカン哲学
なぜ、無職の俺の言葉を信じるべきなのか。
やぁ、また会ったな。そして、この新しい本を開いてくれて、本当にありがとう。
俺の名前はトンテンカンオヤジ。職業?もちろん、無職だ。もう長い。
さて、君は今、書店でこの本を手に取っていないと思う。
なぜならば、俺の本が書店に並ぶはずが無いからさ。きっと君は、この原稿をネットの片隅か、人目を忍んだ場所で見つけてくれたのだろう。
つまり、君はすでに、社会のメインストリームから少しだけ外れた場所を探しているってことだ。
自虐こそが真実の証明だ
当然の疑問だ。もし俺がバリバリ働く社長だったら、君に何を語るだろう?「努力しろ!」「計画を立てろ!」「朝5時に起きろ!」そして、君はこう思うだろう。「社長だから言えるんだろ」と。
だが、俺は無職だ。
一応、経歴の話をしておこう。俺は昔、君たちと同じように「常識」を信じて生きてきた。新卒で入ったのは、誰でも知っている大手の歯車製造工場。夜勤も休日出勤も厭わず、まさに「努力貯金」を積みまくった。その後、流行に乗ってベンチャー企業に転職し、「自分の能力」とやらを試そうともした。その都度、周りからは「優秀だ」「頑張っている」と言われたよ。
だが、結果はどうだ?
・工場を辞めたのは、身体を壊して医者にドクターストップをかけられたからだ。
・ベンチャーを辞めたのは、理想と現実のギャップに耐えられず、朝ベッドから起き上がれなくなったからだ。
その後、再就職を試みたが、全てが中途半端に終わり、気がつけば「無職」という境地にたどり着いていた。
努力の才能も、計画性も、早起きの習慣も、全てが欠けている。世間がいう「成功の条件」は、俺には何一つ備わっていない。
だが、そんな俺でも、毎日が最高に自由で豊かで、そして不安がない。
これは、俺が特別にすごい人間だからじゃない。
君たちが信じる「成功のルール」が、そもそも間違っているという、何よりの証明なんだ。
社会的信用も、富も、肩書きもない俺が、君に何かを「与える」ことはできない。だが、君に「何もいらない」という、最も自由な真実を教えることはできる。
「ダメ人間」への最高の保証
君は今、仕事、人間関係、時間、健康、あらゆる面で「頑張っているのに報われない」という壁にぶち当たっているだろう。
それは、君が社会の古いルールという名の、効きもしない地図を使って、必死で迷路をさまよっているからだ。
この本は、君に新しい地図を与えるんじゃない。
君の中に最初から眠っていた、「自分自身の声」という名の最高のコンパスを、再び起動させるための物語だ。
俺がこの本で語る哲学はシンプルだ。
「逆だ、逆なんだ。」
君が信じる常識をひっくり返し、君が最も恐れる「絶望」や「サボり」の中にこそ、最高の豊かさと自由が隠されていることを証明する。
俺の人生は失敗の塊だが、その失敗のおかげで、この法則の真実を掴んだ。
この本を読み終える頃には、君の世界もそうなっていることを、無職の俺が心から保証する。
さあ、社会の重いコートは脱いでくれ。最高の昼寝をしながら悟った、俺の哲学に付き合ってくれれば幸いだ。
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