第2話 気づいて
加菜子が「静江〜。あんた、私の絵を無断で飾ったでしょう?」と静江に口酸っぱく話をした。
静江が「えぇ?あの絵凄く良いと思うんだけどな」と加菜子に返事を返した。
そこに達摩が来て「よ!メルヘン加菜子」と笑って話をした。
加菜子が「静江。あんたが私の絵を無断で飾ったからこうなるんでしょう?もう辞めてよね?」と静江に厳重注意をした。
静江が「ごめん。こうなるとは私も思って居なかったのよ」と加菜子にゴメンと手を合わせた。
加菜子が「もう知らない。そんなに私をそそのかしたいなら静江も自分の絵を飾って見たらどうなの?」とはっきりと静江に指摘した。
静江は、そんな加菜子の後ろ姿をボーっと立ち尽くして見て居た。
静江が「あぁ、またやっちゃったよ。そそっかしく相手の事も考えずにやっちゃったよ」と加菜子の事を見ながら静江は姿勢を崩した。
そこに貴人が来て「お前、本当に無神経な奴だな。お前の絵を飾れば良いものの他人の絵を飾ろうなんてどうかしているんじゃないか?」と静江の話を真っ向から否定した。
静江が「何よ、何よ、何よ。2人して私の事を悪者にして酷いじゃない」と貴人に話をした。
貴人が「しょうがないだろう?俺だって手荒な真似をしたくなかったし」と静江に声を掛けた。
静江は「分かったわ。2人で仲良しゴッコをしていれば良いじゃない」と泣きながらその場を離れた。
貴人が「仲良しゴッコって、おい!」と静江を呼び止めようとしたが、遅かった。
貴人が「どうしたら良かったんだろうな?俺は静江にも良い言葉を掛けてやれなかった」と自分を責めた。
その頃、貴人は途方に暮れながら学校を後にした。
その時に達摩が貴人に「何だよ?しけたつらしやがって」と話し掛けた。
貴人が「いや、ゴメンな。俺のせいで静江も加菜子も俺の前から居なくなってしまったし、俺は何も良い言葉を掛けてやれなかった」と情けなくなって居た。
そうして貴人は、がっかりして家に帰って行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます