第ろく話 持ち物は、

武佐士むさし

「さ、あとは持ち物確認するよ。」


かすみ

「お弁当は何がいい?晴子はるこさんがみんなの分、作ってくるよ。」


莉奈りな

かすみちゃん、あたしも手伝うよ。」


武佐士むさし

「今回は、それはやめとこう。」


かすみ

のお弁当じゃ不満なの!?」


(かすみの足踏みの音)ドン!


莉奈りな

【そりゃ、かすみちゃん怒るよ。】


武佐士むさし

「そうじゃなくて、できるだけ軽装で行きたいんだ。」

「荷物が多いと体が辛いから、今回はまずは完走第一で。」

「基本、現地調達で行くよ。」


かすみ

「そ、なの、じゃあそうする。」

「じゃあ、その分、お小遣いを用意しなきゃ、ってことね。」


武佐士むさし

「そうだね、そこは上手に両親おやと話をしてね。」


雷人らいと

「普段からいい子にしてるかどうかが問題だね。」


かすみ

「あなたが一番心配だわ。」


莉奈りな

かすみちゃんの言う通り!】


雷人らいと

「俺ってさぁ、誤解されやすいタイプなんだよね。」


かすみ

「そのギャグ、受ける!」


雷人らいと

「ギャグじゃないわーぁ!」


(一同の笑い声)ヒャハハハハ!


武佐士むさし

かすみ雷人らいとでコンビ組んでお笑いしたら。」


かすみ

武佐士むさし、私はお笑いじゃないよ。

俳優さんになりたい。映画とかドラマとか。」

「そうだ、莉奈りなのマンガがアニメになったら、声優さんするよ。」


莉奈りな

「え、あ、ありがとう。」


かすみ

莉奈りなの描くキャラ、かわいいもん!私に声、やらせて。」


莉奈りな

「うん、きっとね。」


雷人らいと

「俺のビーチューブチャンネルもコラボさせてよ。」


かすみ

「だから、お笑いチャウから。」


雷人らいと

「チャウチャウ出そう。動物モノはバズるよ。」

「チャウチャウ、チャウから。」

「アハハハハハ、、、ハァ、、、あれ?」


莉奈りな

【外したよぅ、雷人らいとくん。】


武佐士むさし

「自分だけでウケてどーするんだよ!」


(一同の笑い声)ワハハハハァハハハ!


莉奈りな

【、、、あたしのマンガは、まだまだ伸びシロだらけだ。

いつか、みんなと一緒に作品が作れたら、どんなにうれしいだろう。】






武佐士むさし

「持ち物、これだけは持ってきてよ。」

「飲料水。行動食、非常食、ゼリーとかがいいかな。

現金かキャッシュレスの何か。

タオルとかハンカチとか。

日焼け止めとか、暑さ対策が必要だな。

スマホやヘッドライトの充電も忘れずに。」


雷人らいと

「雨具と防寒着もいるって。」


莉奈りな

雷人らいとはスマホで調べてるね。】


武佐士むさし

「天気予報見たけど、明日は必要ないね。

天気晴れ、降水確率レイパーセント。

明後日あさっても晴れ予報だから、崩れる傾向も無し。

最低気温18度、最高気温24度。

三月とは思えない陽気だ。」


かすみ

「地球温暖化だ。」


武佐士むさし

「それよりもヘルメット忘れるな。

普段もちゃんと被っているかぁ?」


一同

「オーケー。」


武佐士むさし

「あと、もし持っているなら、グローブとサングラスもあるといいけど。」


(しばしの沈黙)


かすみ

「シーン!誰も持っていないよ。」


武佐士むさし

「ま、いいけど。

もし、今後もサイクリングするなら、ぜひ用意するといいよ。」


雷人らいと

「寒くないからグローブはいらないでしょ。」


武佐士むさし

「防寒じゃなくて、保護なんだよ。

手のひらのしびれとか疲れ具合が違ってくるし、

万一転んだ時は、怪我を防げる。」

「明日はころばないように、気をつけよう。」


雷人らいと

「サングラスは?」


武佐士むさし

「紫外線対策だけじゃなくて、

小さな虫が目に飛び込んできたりするのも防ぐよ。」


雷人らいと

「じゃあ、アニキの借りて行こ。」


武佐士むさし

「うん、あるに越したことはないよ。」

「あと、怪我で思い出した。

健康保険証かマイナ保険証、使いたくはないが、

必要になることもあるから。」


莉奈りな

【なんだか、結構、大ごとになってきたけど、

だからこそ、なんだか楽しいことが待っている予感。】

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る