[一章案件終了後]社長室録音.mp3
【音声開始】 2022/07/11 15:02
江南 創士 本日の案件について、報告書をお持ちしました
江南 寿三 ……ふむ、ありがとう。少し拝見するよ
(紙をめくる音、数秒間の沈黙)
寿三 ここに“庚申案件の可能性あり”とあるが、君がそう判断したのかね
創士 はい
断定はできませんが、挙動の一部に既知の庚申系統と類似した痕跡が見られました
ただし現段階では確証はありません
寿三 なるほど……
それで、新人君のことだが
八重山さんと言ったかな、彼女の働きぶりはどうだい?
(机に紙を置く音)
創士 文学部出身なので、技術的にはまだ一から教えている最中です
ただ、チャネリング能力については予想以上に強力です
今回も彼女の感知と記録が調査の大きな助けになりました
庚申案件との判断も彼女の聞いた声が判断材料となっています
寿三 ほう……チャネリング
詳しい能力は?
(身を乗り出したのか、椅子が軋む音)
創士 電子機器を介したチャネリングです。
声や残留思念を“会話”として聞き取ることが可能なようです
まだ制御は不十分ですが、今後さらに成長する見込みがあります
寿三 そうか、新人ながら役に立っているようで何よりだ
創士 はい
今後も庚申に関わる怪異が発生していないか、情報収集を継続する方針です
寿三 よろしく頼むよ
君は案件の過程で新しい顧客も見つけてくるし、本当に助かってるんだよ
創士 恐縮です
寿三 創士君、身内なんだからもう少し砕けても良いんだよ
ここには基本的に君以外誰も来ないしね
創士 ……あくまで仕事の場ですから
(苦笑とため息の混じる音)
寿三 君は昔から真面目な子だね
【音声終了】 2022/07/11 15:11
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