第2話

「おはようございます」


「おー瀬戸内おはよー」


「今日からですよね。新卒入ってくるのって」


「そうだよ〜今年は5人入ってくるらしいね。それもイケメンいるっていう噂!」


「小松さん本当に情報通ですね笑」


「まあね〜イケメンは貴重な人材だからね〜今日から先輩になるね、瀬戸内も」


「まあ心はまだ新卒の子と同じですけどね笑」




小松さんは私が新卒で入ってきてから指導係になった先輩で、

よく会社終わりに飲みに行くほど可愛がってもらっている。


小松さんも最近彼氏からプロポーズされたと話していて、

私の周りはどこもかしこも幸せムードで漂う。


「瀬戸内はさ、いないの?好きな人」


「うーーーん。いないですね」


「忘れられない人とかも?」


「…うーーーん。。。」



忘れられない人といえば、1人だけ脳裏に浮かぶ。

大学時代に仲良くしていた男友達のことだった。


名前は奏太。私はよく「そう」と呼んでいた。


大学時代はグループのみんなで旅行に行ったり、2人でもご飯に行ったりカラオケに行ったりと仲良くしていたのに、卒業してからお互い環境が変わって忙しいこともあって一切連絡を取らなくなった。


「その感じは絶対いるな。今度の飲みで事情聴取させていただきますんで」


「先輩怖いですよ〜〜〜笑」




今、そうは元気にしているかな。

というか、そうのことを考えると懐かしい気持ちでいっぱいになる。


楽しかった思い出とか、すれ違った出来事とか、、、

またいつか再会できる時があったらいいのにな。


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