第26話 チュウ太郎危機一髪
この歳ですからね、余程の金持ちじゃなきゃ、、、。
年金と父ちゃんがちびつと働いての生活になるんですよ。
土曜日の夜遅くに親友から電話。
どした?何かあったかーーっ?
「ミドリムシが落ち込んでてさ。ダンナが急に給料や年金の振り込み先を隠し通帳に変更したらしいんだわ。それで、今月の生活費って手渡ししてきたんだわ。そんなのいかんと思わん?」
いや、わかんないって。うちの元夫は最低限の生活費しかくれんかったし。
離婚してからは自分でやりくりだもん。
「わかんないけどさ、別に生活費の金額が足りるんならいいじゃん。」
「でもさ、これまでずーーーと通帳管理はミドリムシがやってたんだよ!ダメだよ!」
「わかんないよ。旦那に食わして貰った期間が殆どないからさ。それで足りないなら
三月でパート辞めて家でのんびりするとかしないで働くしかないよ。皆んなそうしてるよ。あんたも、るるんもそうじゃない?」
「そうだよな、、。」
「だいたい、猫の治療に50万円も払ったり、いつも服とか鞄とかも良いもの持ってるのってどこからお金出てると思う?あの子、しまむらなんて絶対に買わないよね。
チュウ太郎だって同級生だもん、解体屋はキツいよ。しかも個人経営で65歳で雇い続けてもらえるか微妙ってたじゃん。
雇い続けてもらっても給料安くなるって嘆いてたじゃん。」
「確かになぁ、今回の旅行の鞄いいもんだったなぁ。服も、、。チュウ太郎もえらいよな。解体作業も徹夜とかあるみたいだし。それを私がやるとなったらできんわ。」
「うん。ミドリムシもチュウ太郎に働かせて自分は家でのんびりしたいって言うならあるだけのお金でやるしか無いよね。まあ、愚痴りたいんだよ。」
「アイツ、貧乏に弱いからなぁ、、。」
「いや、アイツの話にはオチがあるから。大丈夫だって!」
「なぁ、ミドリムシとお茶でもしん?」
「やだ!!そう言う時のアイツの話は訳わからんし長いから疲れるもん。あんた一人でお茶しなよ。」
「うわー、きっつーー!しばらく静かにしとくわ。」
ふたりで推理した。
たぶん、チュウ太郎は65歳でかなりの給料ダウン⤵️したんじゃないかって。
それを知られてミドリムシが激怒して転職しろーつ!!って言われるのを恐れてるんじゃなかろうか。
この歳で新しく転職するのもねぇ、、。しんどいよ。私もそうだもんね。
わたしゃ、ミドリムシの落ち込みよりチュウ太郎のビビリに同情しちゃうよ。
国民年金だけだしね。
生活のレベルって落とせないもんなのかなぁ。
ずっと、低いレベルで生活してるからわからないんだよね。
さてさて、チュウ太郎、どーする。
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