『喝采を失った魔法少女は異世界で何を思う』
深森あい
プロローグ
かつて、魔法少女という存在は人々の希望だった。
夜の闇に現れる怪物を打ち倒し、光の魔法で街を守る少女たちは、拍手と歓声に包まれていた。
――だが、今は違う。
喝采は風化し、熱狂は冷め、残ったのは「また魔法少女か」という退屈げなため息ばかり。
新世代のヒーローがテレビのトップニュースを飾り、魔法少女の活躍は画面の隅に押しやられる。
『本日の怪物討伐。魔法少女きらりは大きな怪我を負いながらも、辛くも勝利しました。ですが――』
画面が切り替わる。眩しいスポットライトに照らされたヒーローたちが映り、キャスターの声が弾んだ。
『やはり彼らは頼りになりますね! 市民の信頼は、日に日に高まっています』
画面の片隅に、小さく流れる自分の名前。
誰も気に留めない。
――ああ、私はもう必要とされていないのだ。
それでも怪物は現れる。戦わなければならない。
血を吐き、骨が軋み、皮膚を裂かれながら、それでもきらりは立ち上がる。
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