★ユダヤ教誕生の歴史的説明
イエスが活動し始めた後一世紀(わざわざ言うまでもないですが、後というのは西暦1年以降のことで、この場合は西暦1年から100年の間)の時点で、ユダヤ教は1300年の歴史を誇っていました。
ユダヤ教の起点は「出エジプト」という、前十三世紀の出来事にあります。
出エジプトとは、モーセという人物が矢面に立つことで、当時のエジプトで奴隷状態にあって苦しんでいた人々が、大挙してエジプトから脱走したという事件です。
奴隷の脱走は当時においても失敗する可能性が非常に高かったのですが、この時は成功します。そしてこの奇跡的な成功を、神のお陰だとする考えが生まれます。
モーセがこれを盛り立てることによって、奴隷たちはYHWHという神を崇めることを決定し、一致団結します。
そしてエジプトを抜け出た元奴隷たちは、半世紀ほど砂漠を彷徨って世代交代を経ながら、カナンという地に定住し始めます。このカナンとは、現在パレスチナと言われている土地のことです。
このカナンに住んでいた既存の定着民と元奴隷たち(の子孫)は互いに衝突することもありましたが、衝突した一部はカナンの地を去り、一部は元奴隷たちとの共存の道を選ぶことで、両グループは結局のところ共生することになります。これがイスラエル民族の成立です。
そして一個になったイスラエル民族は、YHWHがこのカナンという土地を与えたもうた、と認識するようになります。
「出エジプト」による「カナンへの定着」、それによって生まれたイスラエル民族というグループの誕生までのプロセス。これがユダヤ教の成立にかかる出来事であり、このプロセスの完了をもって、ユダヤ教が生まれました。
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