　結論から述べますが、ユダヤ教はキリスト教・イスラム教の大元の宗教ということになります。

　これらはすべて一神教であり、大元のユダヤ教からして一神教であるため、キリスト教・イスラム教も同様にひとつの神を崇めているというわけです。

　もうちょっと詳しくいうと、ユダヤ教からまずキリスト教が生じ、その後キリスト教・ユダヤ教の影響を受けてイスラム教が成立したという流れになります。

　そして、何よりの特徴として、彼らが崇める神は「同一の存在」です。

　キリスト教・ユダヤ教は神をYHWH（ヤーウェ）と言い、イスラム教はAllah（アッラー）と呼称しますが、これらの神は呼び名や各宗教間の解釈が異なるだけで、実際は同一です。りんごとAppleとPomme（仏語でりんご）みたいなものです。

　同一にもかかわらず、現実にはそれぞれのグループ（宗教）間で神への認識は異なっており、大きく三つの流れが形成されています。

　神はひとつなのに、人間の側の立場は複数に分かれてしまっているのです。

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