『身長185cmの私が異世界転移したら、「ちっちゃくて可愛い」って言われました!? 〜女神ルミエール様の気まぐれ〜』

透子(とおるこ)

第1話ep.1 「女神のノリで異世界に飛ばされた件について」


こんにちは。三浦ヨウコ、女子大生です。


身長は――185cm。そう、めちゃくちゃ高いんです。




「モデル体型でいいじゃん」とか「背が高い女の子好きって人もいるよ?」とか、たまに慰めてくれる人もいるけど……。


正直、本音はこう。




ちっちゃくて可愛い女の子に、私だってなってみたい!!




……なんて、誰にも言えませんけどね。




* * *




そんな私が異世界に飛ばされたのは、


いつものバイト終わり、クタクタで家に向かって歩いていたときのこと。




突然、目の前がパァーッてまぶしく光って――




「うわっ、まぶしっ! なにこれ!?!?」




気づけば、雲の上みたいなフワフワでキラッキラな空間に立ってました。現実味ゼロ。ていうか、ここどこ?




そんな非現実のど真ん中に、テンションぶっ飛び系の美女が、ふわ〜っと降臨。




「やっほ〜♪ 私、女神ルミエールだよ☆ よろしくね〜!」




……誰?




「自信のない貴方をね、特別に異世界にご招待しちゃいますっ!」




はい???




「いや、ちょっと待ってください! 私、洗濯物干しっぱなしで――」




「まぁまぁ〜♪ とりあえず行ってみよっ! 気に入った子を幸せにするの、私の趣味なの〜♡」




説明ゼロかよ。




そんな強引な女神様は、にっこり笑って、指をパチン。




「じゃ、いってらっしゃ〜い♡」




その瞬間、私の視界は真っ暗になって――




* * *




「……っ、なにここ!? 暗っ! 森!? 虫多っ!! 無理無理無理!!」




次に目を開けたときには、私は見知らぬ森の中に立っていました。


周囲は真っ暗。足元からガサッ……って音が聞こえてきてるし。




「……え、ちょっと待って、ホントに異世界来ちゃった系!?」




そうして、私の異世界生活は、


女神のノリだけで、無理やりスタートさせられたのでした――。






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