第14話希望の1歩
雷は夜空を見上げた。
消えた仲間たち――アキト、ユウ、ミカ――の姿はもうない。
だが、胸には彼らの記憶がしっかりと残っている。
「みんな……俺が生きる理由は、ここにあったんだな」
雷は握りしめていた“鍵”を見つめる。
光は弱いが、確かに彼の手のひらに温かさを伝えていた。
それは、仲間たちの願いが宿った光のようだった。
歩き出すと、雨上がりの街は少しずつ明るさを取り戻している。
風が頬を撫で、耳元で小さな声が聞こえた気がした。
――「生きろ」
雷は深呼吸し、拳を握り直した。
「俺は……前に進む。みんなの分まで、絶対に」
孤独な世界でも、雷は一歩を踏み出す。
その歩みが、まだ見ぬ未来へと続いていく。
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