第9話消えゆく仲間たち
霧の異世界。
静寂が支配する空間に、仲間たちの姿が揺らぐ。
アキトの赤い炎が、微かに揺れた。
「……こんなはずじゃ……」
声は震え、炎は徐々に薄れていく。
ユウの紫の光も、闇に飲まれるように消えかける。
「……俺も……止められない……」
冷静なユウでさえ、力を完全には保てない。
ミカの白い光も、霧に溶けて弱まる。
「……光は……届かない……」
微笑みも消え、存在が薄れていく。
そして、アキト、ユウ、ミカ 、三人とも、光と影が交錯する中で霧のように消え、残ったのは何もない空間だけだった。
かつて雷少年と共に旅していた四人は、今、すべて異世界に吸い込まれ、姿を消してしまった。
静まり返った空間に、ただ、幻の扉だけが微かに揺れ、次の試練の到来を告げていた。
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