第9話 性奴隷として


 凛々子は今ごろ何処でどうしてるのだろう。カークと一緒に逃げた女性たちは無事に何処か安全な場所に逃げただろうか。

 そんな事を考えている僕は今、裸のまま小さな机にお腹を乗せて両手両足は机の支柱にそれぞれ縛られている。

 その僕のお尻では、すでに五人目の男がアナルセックス中だった。

 僕のお尻を突き上げる男の動きで、ガタガタギシギシとリズミカルな騒音が無言の部屋に響いている。


 最初の男は魅了の術にかかったあと、僕の中に五回発射した後眠り込んでしまった。

 そういう事実がわかったから、その次の男からは一人あたり短時間で済むように、そして眠ることなく直ぐに任務に復帰できるように、男は目隠しをされることになった。


「おう、すごくいいですね。最初は目隠ししてするのは抵抗あったのですが、この娘のここは今まで体験したどの女よりも最高であります」

 たった今僕の中に射精を放った男が、肉棒を抜きながら言った。


「終わったらすぐに任務にもどれ。次を入れろ」

 上官の女が言った。他の兵士との会話から、この女が部隊長のようだった。

 名前はユン少佐とか呼ばれていた。少佐と呼ばれるにはまだ若い女だ。

 見た感じ三十代の女だった。


「ああ、もう止めてください。苦しい……水を飲ませてください」

 弱々しい声で僕は女たちに懇願する。

 実はこれは嘘で、サキュバスの僕にとっては、この行為は快楽でもあり、エネルギー補充でもあるから一日中やられても平気なのだけど、女たちの反応をみるために、あえてそう言ってみたのだ。


「これ、どう思う?」

 ユン少佐が隣の女兵士に聞いた。その女兵士は最初に僕を捕らえた女で、僕を男の娘サキュバスだと見破った女だ。名前はワン・リンと呼ばれている。


「どうでしょうか、男の娘サキュバスの射精は連続三回まで、という設定は見たのですが、男を何人まで相手できるか、というのは見かけませんでした」

 ワン兵士が答えた。


 しかし、それにしてもゲーム内のキャラ設定が現実の人間に当てはめられるという考えは明らかに妙だ。その妙な部分も、もともと僕がいた日本とは違う異世界だからなのだろうか。


「ユン少佐、AI基盤は手に入りましたか?」

 僕は更に言ってみた。彼らの目的を僕が知っていることに、どういう反応をするだろう。

 仮に彼女を怒らせたとしても、僕に危害を加えることはないはずだ。彼女らには僕の利用価値がわかっているのだから。


「どうしてそれを知っている? 誰から聞いたのだ」

 ユン少佐が血相を変えた。


「青山凛々子を知っているでしょう。彼女は僕の友達なんです。彼女に会わせてください。そうすれば理由をお話します」

 そう持ちかけた僕は甘かった。ユン少佐の手に、皮の鞭が握られたのを見て、そう思った。


「言わなければ痛い思いをするだけだ。どのくらい我慢できるか試してみようか」

 彼女はそう言うと、縛られてむき出しの僕のお尻にきつい一撃を当ててきた。


 い、痛い! 僕は思わず悲鳴を上げる。

 お尻の皮膚が裂けるような衝撃と熱さ、痛みだった。

 さらに間髪を入れず二発目が襲ってきた。

 う、うぐー。我慢できない痛みが増幅されていく。

 三発、四発と加えられる打撃に我慢の限界が近づいてくるようだった。


 う、があ。僕はそう叫んで脱力した。こうなったら死んだふり作戦だ。

 次の一撃にも、なんとか無反応をつらぬいた。


「もう気絶したのか。男の娘サキュバスもだらしないな」

 ユン少佐の呟く声。

「少佐、ここは尋問は少し待って、こいつの尿と精液を調べてはどうでしょうか」

 ワン兵士が小声で言った。

 普通の人間の耳では聞こえないくらいの声だが、今の僕には筒抜けだ。


「そうだな。その確認が先かもしれない。いったん縄を解いて仰向けに寝かせろ」

 ユン少佐がそう言った。

 

 幼い少女体型の僕が、度重なるレイプと鞭打ちでヘロヘロになっているのだ。

 彼女らが油断するのも無理はなかった。

 しかし、今の僕には兵士のスキルが幾重にも重なって溜め込まれているのだ。


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